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2024-11-14 現在PAL 共通定義
TWELITE PAL シリーズ向けの共通定義
TWELITE PALのハードには共通部分があり、ボードビヘイビアも共通ハードについては、共通のインタフェースを定義しています。
定数
以下の定数を定義しています。
static const uint8_t PIN_BTN = 12; // button (as SET)
static const uint8_t PIN_LED = 5; // LED
static const uint8_t PIN_WDT = 13; // WDT (shall tick every 60sec)
static const uint8_t PIN_D1 = 1; // DIP SW1
static const uint8_t PIN_D2 = 2; // DIP SW2
static const uint8_t PIN_D3 = 3; // DIP SW3
static const uint8_t PIN_D4 = 4; // DIP SW4
static const uint8_t PIN_SNS_EN = 16;
static const uint8_t PIN_SNS_INT = 17;
PAL_AMB::PIN_BTN
のようにアクセスできます。
ハードの初期化
pinMode(PIN_BTN, INPUT_PULLUP);
pinMode(PIN_LED, OUTPUT_INIT_HIGH);
pinMode(PIN_WDT, OUTPUT_INIT_HIGH);
pinMode(PIN_D1, INPUT_PULLUP);
pinMode(PIN_D2, INPUT_PULLUP);
pinMode(PIN_D3, INPUT_PULLUP);
pinMode(PIN_D4, INPUT_PULLUP);
上記のコードのように各ピンが初期化されます。
ウォッチドッグタイマー
起動時、スリープ起床時、起動後一定時間経過後に外部のウォッチドッグタイマーを再セットします。
ウォッチドッグタイマーをタイムアウトしないためにTWELITEを60秒以内の設定(キャリブレーション済み内部CRタイマー使用時)で起床してください。
メソッド
set_led()
void set_led(uint8_t mode, uint16_t tick)
LED(D1)の制御を行います。
ボードビヘイビアでの制御を行わない場合は、このメソッドを呼び出さないでください。
mode
は以下のパラメータを取ります。tick
は点灯時間[ms]を指定しますが、詳細はmode
の解説を参照してください。
指定 | 意味 |
---|
LED_TIMER::BLINK | LEDを点滅させます。tick に与える時間[ms]ごとにON/OFFが切り替わります。スリープ復帰後はカウントをリセットし点灯状態から始まります。 |
LED_TIMER::ON_RX | パケットの受信時にtick に与える時間[ms]だけ点灯します。 |
LED_TIMER::ON_TX_COMP | 送信完了時にtick に与える時間[ms]だけ点灯します。 |
led_one_shot()
void led_one_shot(uint16_t tick)
指定期間だけLEDを点灯します。set_led()
の機能と同時には使えません。
get_D1() .. D4(), get_DIPSW_BM()
inline uint8_t get_D1()
inline uint8_t get_D2()
inline uint8_t get_D3()
inline uint8_t get_D4()
inline uint8_t get_DIPSW_BM()
get_D1() .. get_D4()
はDIP SWがHIGH(スイッチが上)の時0
、LOW(スイッチが下)のとき1
を返します。
get_DIPSW_BM()
はDIP SWの設定値を0..15
で返します。SW1==LOW
を1
, SW2 == LOW
を2
, SW3 == LOW
を4
, SW4 == LOW
を8
とした和を返します。
D1..D4のHIGH(1),LOW(0)
の値とは反対になります。
DIP SWのLOW(0)
側がセットされた、つまり、1
の値を持つと意味付けしているためです。
この値はシステム起動時に確認されて以降は、スイッチを操作しても更新されません。
1 - <PAL_AMB>
環境センサーパル用
共通定義に加えボード上のセンサーを取り扱えるようになっています。
- 温湿度センサー SHTC3
- 照度センサー LTR308ALS
void setup() {
auto&& brd = the_twelite.board.use<PAL_AMB>();
}
メンバーオブジェクト
sns_SHTC3
SHTC3センサーのオブジェクトです。
sns_LTR308ALS
LTR-308ALSセンサーのオブジェクトです。
2 - <PAL_MAG>
開閉センサーパル用
void setup() {
auto&& brd = the_twelite.board.use<PAL_MAG>();
}
開閉センサーパルのセンサーは磁気センサーで、2本の信号線の割り込みの入力のみです。
const uint8_t PAL_MAG::PIN_SNS_NORTH = 16;
const uint8_t PAL_MAG::PIN_SNS_OUT1 = 16;
const uint8_t PAL_MAG::PIN_SNS_SOUTH = 17;
const uint8_t PAL_MAG::PIN_SNS_OUT2 = 17;
PAL_MAG::PIN_SNS_NORTHはセンサーがN極を検出したとき、PAL_MAG::PIN_SNS_SOUTHはセンサーがN極を検出したときに割り込みが入ります。
スリープ前に以下の設定をしておきます。
pinMode(PAL_MAG::PIN_SNS_OUT1, PIN_MODE::WAKE_FALLING);
pinMode(PAL_MAG::PIN_SNS_OUT2, PIN_MODE::WAKE_FALLING);
起床時に起床要因のIOを確認します。
uint8_t b_north =
the_twelite.is_wokeup_by_dio(PAL_MAG::PIN_SNS_NORTH);
uint8_t b_south =
the_twelite.is_wokeup_by_dio(PAL_MAG::PIN_SNS_SOUTH);
3 - <PAL_MOT>
動作センサーパル用
共通定義に加えボード上のセンサーを取り扱えるようになっています。
void setup() {
auto&& brd = the_twelite.board.use<PAL_MOT>();
}
メンバーオブジェクト
sns_MC3630
MC3630センサーのオブジェクトです。
4 - <PAL_NOTICE>
通知パル用
共通定義に加えボード上のセンサーを取り扱えるようになっています。
- LEDドライバ PCA9632
- 加速度センサー MC3630
void setup() {
auto&& brd = the_twelite.board.use<PAL_NOTICE>();
}
メンバーオブジェクト
sns_PCA9632
PCA9632デバイスのオブジェクトです。ボード定義ではWireの初期化、デバイスの初期化を実施します。原則として後述のPCA9632操作メソッドを用いて制御します。
CR2032コイン電池から大きな電流を継続的に取り出すことは出来ません。本ボード定義上では通常時の最大照度設定を約50%のPWMデューティ比としていますが、この設定でも過負荷による影響が顕出する場合があります。動作要件に応じて発光するLEDの組み合わせ、点灯照度、点滅を調整してください。
コイン電池を利用する場合、周期的に一瞬光るといった動作を行えば大きな電流による影響を緩和できます。
例えば1秒おきに20ms程度光るような設定を行えば、視覚的に十分な明るさを維持でき、上記影響を緩和できるだけでなく、電池の消耗も小さくできます(連続で5mA程度流す照度設定を、1秒に20ms点灯する場合はLED消費の平均電流は0.1mA)。
sns_MC3630
MC3630センサーのオブジェクトです。ボード定義ではSPIの初期化、MC3630デバイスの初期化、MC3630の割り込み処理などを行っています。諸処理はsns_MC3630
定義の手続きを用います。
PCA9632 定義
static const uint8_t LED_OFF = SnsPCA9632::LED_OFF;
static const uint8_t LED_ON = SnsPCA9632::LED_PWM;
static const uint8_t LED_BLINK = SnsPCA9632::LED_BLINK;
static const uint8_t LED_NOP = SnsPCA9632::LED_NOP;
static const uint8_t LED_R = SnsPCA9632::LED1;
static const uint8_t LED_G = SnsPCA9632::LED2;
static const uint8_t LED_B = SnsPCA9632::LED3;
static const uint8_t LED_W = SnsPCA9632::LED4;
static const uint8_t LED_REG_MAX_PWM = 127;
static const uint8_t LED_REG_BOOST_PWM = 255;
点灯状態
定義 | 意味 |
---|
PAL_NOTICE::LED_OFF | 消灯 |
PAL_NOTICE::LED_ON | 点灯(PWM照度制御) |
PAL_NOTICE::LED_BLINK | 点滅 |
PAL_NOTICE::LED_NOP | 変更しない |
LED識別子
定義 | 意味 |
---|
PAL_NOTICE::LED_R | LED赤 |
PAL_NOTICE::LED_G | LED緑 |
PAL_NOTICE::LED_B | LED青 |
PAL_NOTICE::LED_W | LED白 |
レジスタ設定定義
定義 | 意味 |
---|
PAL_NOTICE::LED_REG_MAX_PWM | 標準照度のPMWレジスタ設定値(全灯の1/2を標準とする) |
PAL_NOTICE::LED_REG_BOOST_PWM | ブースト時のPWMレジスタ設定値 |
PCA9632 操作メソッド
マスタースイッチ
void set_led_master_sw_on() { digitalWrite(PIN_SNS_EN, LOW); }
void set_led_master_sw_off() { digitalWrite(PIN_SNS_EN, HIGH); }
NOTICE PAL では、PCA9632の出力後段にFETスイッチを設けています。このスイッチをONにしない限りLEDは点灯しません。
点灯状態変更
void set_led_r_blink()
void set_led_r_on()
void set_led_r_off()
void set_led_g_on()
void set_led_g_blink()
void set_led_g_off()
void set_led_b_on()
void set_led_b_blink()
void set_led_b_off()
void set_led_w_on()
void set_led_w_blink()
void set_led_w_off()
個別のLEDを消灯、点灯、点滅に設定します。
void set_leds(uint8_t r, uint8_t g, uint8_t b, uint8_t w)
void set_leds_off()
set_leds()は全てのLEDの点灯状態を変更します。パラメータは点灯状態PAL_NOTICE::LED_OFF
PAL_NOTICE::LED_ON
PAL_NOTICE::LED_BLINK
PAL_NOTICE::LED_NOP
のいずれかを指定します。
点灯照度制御
void set_led_brightness_r_reg(uint8_t duty)
void set_led_brightness_g_reg(uint8_t duty)
void set_led_brightness_b_reg(uint8_t duty)
void set_led_brightness_w_reg(uint8_t duty)
void set_leds_brightness_reg(uint8_t r, uint8_t g, uint8_t b, uint8_t w)
void set_led_brightness_r1000(uint16_t duty, bool boost = false)
void set_led_brightness_g1000(uint16_t duty, bool boost = false)
void set_led_brightness_b1000(uint16_t duty, bool boost = false)
void set_led_brightness_w1000(uint16_t duty, bool boost = false)
void set_leds_brightness1000(
uint16_t r, uint16_t g, uint16_t b, uint16_t w, bool boost = false)
PWMのデューティ比(LEDの点灯明るさ)を指定します。
set_led_brightness_?_reg()
とset_leds_brightness_reg()
はレジスタ値を直接指定します。0..255を指定し点灯は比duty/256
となります。
set_led_brightness_?1000()
とset_leds_brightness1000()
は、デューティ比を0..1000で指定します。0は消灯相当で値が大きくなるほど明るく(点灯区間が長くなる)なります。boost
をfalse
にすると1000を指定したときのレジスタ値が127となります。true
では255となります。
NOTICE PALがコイン電池により運用されるため、規定最大値を約50%のデューティ比としています。
最終的な設定はレジスタ値に割り当てられるため0..1000段階の指定であっても、実際の制御値はレジスタ値の精度になります。
点滅制御
void set_blink_cycle_ms(uint16_t x)
void set_blink_duty1000(uint16_t x)
PAL_NOTICE::LED_BLINK
を指定したLEDは、指定した周期・点灯期間比で点滅します。
- 個別に点滅パターンを指定することは出来ません。
- 上記の点灯照度設定で指定したPWMデューティ比で点灯するため、明るさの制御も可能です。
set_blink_cycle_ms()
はx
で指定した期間[ms]を周期として点滅します。
set_blink_duty1000()
はx
を0..1000で指定し周期*x/1000
を点灯期間として点滅します。
最終的な設定はレジスタ値に割り当てられるため0..1000段階の指定であっても、実際の制御値はレジスタ値の精度になります。
テスト点灯
ごく短い間4つのLEDを点灯します。点灯後はマスタースイッチがON(set_led_master_sw_on()
)になります。