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2025-03-11 現在

センサーデバイス (SNS)

センサーや各種デバイス向けの定型化された手続き
センサーや各種デバイスの手続きを定型化したクラスを用意しています。

センサー取り扱いのための手続き

温度センサーなど、センサー稼働開始→待ち時間→センサー値の読み出しといった手続きが共通のものもあります。

I2Cセンサーの取り扱い前にWire.begin()を実施しておいてください。スリープ復帰後は、Wireの再初期化は自動で行われるため特別な記述は必要ありません(注:ユーザコード上から明示的に Wire.end() を呼び出した場合は、再初期化を wakeup() に記述します)

void setup() {
  auto&& brd = the_twelite.board.use<PAL_AMB>();
  ..
  Wire.begin();
	brd.sns_SHTC3.begin();
	brd.sns_LTR308ALS.begin();
}

読み出し開始後の手続きはセンサーの種類ごとに違いますが例えば<PAL_AMB>のセンサーは2つとも時間経過を管理します。時間経過をセンサーオブジェクトに伝えるには process_ev() メソッドを用います。

void loop() {
	auto&& brd = the_twelite.board.use<PAL_AMB>();

	// mostly process every ms.
	if (TickTimer.available()) {
		//  wait until sensor capture finish
		if (!brd.sns_LTR308ALS.available()) {
			brd.sns_LTR308ALS.process_ev(E_EVENT_TICK_TIMER);
		}

		if (!brd.sns_SHTC3.available()) {
			brd.sns_SHTC3.process_ev(E_EVENT_TICK_TIMER);
		}
..

上記の例では1msおきのTickTimerを起点にして時間経過を伝えています。E_EVENT_TICK_TIMERはセンサーオブジェクトに1msの経過を伝えるものです。

スリープ復帰などで十分な時間が経過したときは替わりにE_EVENT_START_UPを渡します。センサーオブジェクトは速やかに読み出し可能として処理されます。

センサー共通メソッド

setup()

void setup(uint32_t arg1 = 0, uint32_t arg2 = 0)

センサーの初期化を行います。

begin(), end()

void begin(uint32_t arg1 = 0, uint32_t arg2 = 0)
void end()

センサーの取得を開始, 終了する。

process_ev()

void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

待ち時間処理のセンサーの場合はarg1E_EVENT_TICK_TIMERまたはE_EVENT_START_UPを与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailableになり、センサー値の読み出しが可能になります。

available()

bool available()

センサーが読み出し条件を満足したときにtrueを返します。

probe()

bool probe()

(対応しているセンサーのみ)センサーが接続されているときにtrueを返します。

1 - SHTC3

温湿度センサー
I2Cバスを利用する温湿度センサーです。

処理の流れ

  1. Wire.begin(): バスの初期化
  2. .begin(): センサーの動作開始
  3. 時間待ち数ms
  4. .available()trueになる
  5. .get_temp(), .get_humid(): 値の読み出し

動作に必要な手続き

Wireバス

begin()メソッド呼び出し前にWire.begin()によりWireが動作状態にしておきます。

スリープ復帰時の手続き

スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。

メソッド

get_temp(), get_temp_cent()

double get_temp()
int16_t get_temp_cent()

温度を読み出す。get_temp()は℃で、get_temp_cent()は℃の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760から-32768の値が返ります。

get_humid(), get_humid_per_dmil()

double get_humid()
int16_t get_humid_per_dmil()

湿度を読み出す。get_humid()は%で、get_humid_per_dmil()は%の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760から-32768の値が返ります。

共通メソッド

setup()

void setup()

センサー用のメモリ領域の確保や初期化を行います。

begin(), end()

void begin()
void end()

センサーの取得を開始します。センサーの値を読み出すまで約5ms待ち時間が必要です。

end()には対応しません。

process_ev()

void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

待ち時間処理のセンサーの場合はarg1E_EVENT_TICK_TIMERまたはE_EVENT_START_UPを与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailableになり、センサー値の読み出しが可能になります。

available()

bool available()

センサーが読み出し条件を満足したときにtrueを返します。

probe()

bool probe()

センサーが接続されているときにtrueを返します。

2 - SHT3x

温湿度センサー
I2Cバスを利用する温湿度センサーです。

処理の流れ

  1. Wire.begin(): バスの初期化
  2. .setup(): センサーの初期化
  3. .begin(): センサーの動作開始
  4. 時間待ち数ms
  5. .available()trueになる
  6. .get_temp(), .get_humid(): 値の読み出し

動作に必要な手続き

Wireバス

setup()メソッド呼び出し前にWire.begin()によりWireが動作状態にしておきます。

スリープ復帰時の手続き

スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。

コード例

##include <TWELITE>
##include <SNS_SHT3X>

SNS_SHT3X sns_sht3x; // オブジェクトの宣言

#include <SNS_SHT3X>SNS_SHT3Xクラスオブジェクトの宣言が必要です。

初期化

void setup() {
    Wire.begin();
    sns_sht3x.setup();
}

センサー値の取得開始

void loop() {

  if(eState == E_STATE::INIT) {
    sns_sht3x.begin();
    eState = E_STATE::CAPTURE;
  }

}

センサー値の取得開始には.begin()を呼び出します。完了まで数msかかります。

※ 上記 loop()内は状態変数eStateにより処理が分岐する設計とします。(参考

センサー値の取得待ち

void loop() {

  if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
    if (sns_sht3x.available()) {
      // センサー値読み出し可能
    }
  }

}

センサー値が準備できたかどうかは.available()により判定できます。

センサー値の読み出し

void loop() {

  if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
    if (sns_sht3x.available()) {
      Serial << crlf << "SHT3X:"
            << " T=" << sns_sht3x.get_temp() << 'C'
						<< " H=" << sns_sht3x.get_humid() << '%';
    }
  }

}

センサー値が準備出来次第、値を読み出すことが出来ます。

.get_temp(), get_humid()は浮動小数点演算が含まれます。100倍整数値を取得することもできます。

auto temp = div100(sns_sht3x.get_temp_cent());
auto humd = div100(sns_sht3x.get_humid_per_dmil);

Serial << crlf << "SHT3X:"
  << format(" T=%c%d.%02d", temp.neg ? '-' : ' ', temp.quo, temp.rem)
  << format(" T=%c%d.%02d", humd.neg ? '-' : ' ', humd.quo, humd.rem);

ここではdiv100()を用いて100倍値を整数部と小数部に分解しています。

メソッド

get_temp(), get_temp_cent()

double get_temp()
int16_t get_temp_cent()

温度を読み出す。get_temp()は℃で、get_temp_cent()は℃の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760~-32768の値が返ります。

get_humid(), get_humid_per_dmil()

double get_humid()
int16_t get_humid_per_dmil()

湿度を読み出す。get_humid()は%で、get_humid_per_dmil()は%の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760-32768の値が返ります。

共通メソッド

setup()

void setup(uint32_t arg1 = 0UL)

センサー用のメモリ領域の確保や初期化を行います。

arg1のLSBから8bitには、I2Cアドレスを格納することが出来ます。指定しない場合は0としておきます。

##include <SNS_SHT3X>
SNS_SHT3X sns_sht3x;
bool b_found_sht3x = false;

void setup() {
 	sns_sht3x.setup();
	if (!sns_sht3x.probe()) {
		delayMicroseconds(100); // just in case, wait for devices to listen furthre I2C comm.
		sns_sht3x.setup(0x45); // alternative ID
		if (sns_sht3x.probe()) b_found_sht3x = true;
	} else {
		b_found_sht3x = true;
	}
}

上記の例では、まずデフォルトのI2C IDで初期化を試み、応答が無ければ0x45のアドレスでの初期化を試みています。

begin(), end()

void begin()
void end()

センサーの取得を開始します。センサーの値を読み出すまで数ms必要でavailable()trueになるまで待つ必要があります。

end()には対応しません。

process_ev()

void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

待ち時間処理のセンサーの場合はarg1E_EVENT_TICK_TIMERまたはE_EVENT_START_UPを与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailable()trueになり、センサー値の読み出しが可能になります。

available()

bool available()

センサーが読み出し条件を満足したときにtrueを返します。

probe()

bool probe()

センサーが接続されているときにtrueを返します。

sns_stat()

uint32_t sns_stat()

センサーデバイスの諸情報が格納されます。

  • 本デバイスでは格納値は未定義です。

sns_opt()

uint32_t& sns_opt()

setup(uint32_t arg1)で渡した値が格納されています。

  • 下位8bitには指定したI2Cデバイスのアドレスが格納されます。

3 - LTR-308ALS

照度センサー
I2Cバスを利用する照度センサーです。

処理の流れ

  1. Wire.begin(): バスの初期化
  2. .begin(): センサーの動作開始
  3. 時間待ち50ms
  4. .available()trueになる
  5. .get_luminance(): 値の読み出し

動作に必要な手続き

Wireバス

.begin()メソッド呼び出し前にWire.begin()によりWireが動作状態にしておきます。

スリープ復帰時の手続き

スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。

メソッド

get_luminance()

uint32_t get_luminance()

照度[lx]を整数値で返します。

エラーの時は-1が返ります。

共通メソッド

setup()

void setup()

センサー用のメモリ領域の確保や初期化を行います。

begin(), end()

void begin()
void end()

センサーの取得を開始します。センサーの値を読み出すまで約50ms待ち時間が必要です。

end()には対応しません。

process_ev()

void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

待ち時間処理のセンサーの場合はarg1E_EVENT_TICK_TIMERまたはE_EVENT_START_UPを与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailableになり、センサー値の読み出しが可能になります。

available()

bool available()

センサーが読み出し条件を満足したときにtrueを返します。

probe()

bool probe()

センサーが接続されているときにtrueを返します。

4 - MC3630

加速度センサー
SPIバスを用いる加速度センサーです。

動作の流れ

  1. .begin(): センサーの動作開始
  2. PIN_SNS_INT割り込み または available(): FIFOキューが規定数に達する
  3. .get_que(): FIFOキューからのデータを取得する

動作に必要な手続き

SPI バス

特にありません。

スリープ手続き

PIN_SNS_INT 割り込みによる起床を行うため、スリープ前に以下の設定行います。

pinMode(PAL_MOT::PIN_SNS_INT, WAKE_FALLING);

スリープ復帰時の手続き

.wakeup()メソッドの呼び出しが必要です。この処理は<PAL_MOT>ボードビヘイビア中で実行されています。

データ構造

各サンプルはaxis_xyzt構造体を要素とするキューsmplqueに格納されます。メンバーx, y, zはそれぞれ X, Y, Z 軸に対応します。

struct axis_xyzt {
  int16_t x;
  int16_t y;
  int16_t z;
  uint16_t t;
};

各軸の値は1Gを1000とした値として格納されます。tはサンプルの番号で0から順番にサンプルごとに割り振られます。

メソッド

read()

uint8_t read()

半導体のFIFOキューからデータを読み出します。読みだしたバイト数が戻りますが.get_que()で参照するキューのサイズに格納されるデータ数を読み出すようにしてください。

get_que()

smplque<axis_xyzt>& get_que()

加速度のサンプルを取得します。キューはaxis_xyztを要素としたsmplqueです。availableになってから速やかにキューを空にする必要があります。

共通メソッド

setup()

void setup()

このセンサーではsetup()を使用しません。

begin(), end()

void begin(uint32_t conf)
void end()

confで指定した設定で初期化します。

conf[0:15](bit0-15) : サンプリングモード、conf[16:23] (bit16-23): 加速度のレンジ、conf[24:31] (bit24-31) : 割り込み発生までのサンプル数を設定します。

conf[0:15] サンプルモード内容
MODE_LP_1HZ_UNOFFICIAL1Hz Low Power (非公式設定)
MODE_LP_2HZ_UNOFFICIAL2Hz Low Power (非公式設定)
MODE_LP_7HZ_UNOFFICIAL7Hz Low Power (非公式設定)
MODE_LP_14HZ14Hz Low Power (デフォルト)
MODE_LP_28HZ28Hz Low Power
MODE_LP_54HZ54Hz Low Power
MODE_LP_105HZ105Hz Low Power
MODE_LP_210HZ210Hz Low Power
MODE_LP_400HZ400Hz Low Power
MODE_ULP_25HZ25Hz Ultra Low Power
MODE_ULP_50HZ50Hz Ultra Low Power
MODE_ULP_100HZ100Hz Ultra Low Power
MODE_ULP_190HZ190Hz Ultra Low Power
MODE_ULP_380HZ380Hz Ultra Low Power
conf[16:23] 加速度レンジ内容
RANGE_PLUS_MINUS_8G±8G (デフォルト)
RANGE_PLUS_MINUS_4G±4G
RANGE_PLUS_MINUS_2G±2G
RANGE_PLUS_MINUS_1G±1G

process_ev()

void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

このセンサーではprocess_ev()を使用しません。

available()

bool available()

センサーにデータが読み出され内部のキューにデータが保存されているとtrueを戻します。

probe()

bool probe()

このセンサーではprobe()は使用できません。

wakeup()

void wakeup()

スリープ復帰後のSPIバスの再初期化を行い、加速度データを読み出します。

5 - BMx280

環境センサー
I2Cバスを利用する気圧・温度・湿度(湿度はBME280のみ)センサーです。

処理の流れ

  1. Wire.begin(): バスの初期化
  2. .setup(): センサーの初期化
  3. .begin(): センサーの動作開始
  4. 時間待ち数ms
  5. .available()trueになる
  6. .get_press(), .get_temp(), .get_humid(): 値の読み出し

動作に必要な手続き

Wireバス

setup()メソッド呼び出し前にWire.begin()によりWireが動作状態にしておきます。

スリープ復帰時の手続き

スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。

コード例

##include <TWELITE>
##include <SNS_BME280>

SNS_BME280 sns_bme280; // オブジェクトの宣言

#include <SNS_SHT3X>SNS_SHT3Xクラスオブジェクトの宣言が必要です。

初期化

void setup() {
    Wire.begin();
    sns_bme280.setup();
}

センサー値の取得開始

void loop() {

  if(eState == E_STATE::INIT) {
    sns_bme280.begin();
    eState = E_STATE::CAPTURE;
  }

}

センサー値の取得開始には.begin()を呼び出します。完了まで数msかかります。

※ 上記 loop()内は状態変数eStateにより処理が分岐する設計とします。(参考

センサー値の取得待ち

void loop() {

  if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
    if (sns_bme280.available()) {
      // センサー値読み出し可能
    }
  }

}

センサー値が準備できたかどうかは.available()により判定できます。

センサー値の読み出し

void loop() {

  if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
    if (sns_bme280.available()) {
      Serial << crlf << "BMx280:"
            << " P=" << int(sns_bme280.get_press()) << "hP";
            << " T=" << sns_bme280.get_temp() << 'C'
						<< " H=" << sns_bme280.get_humid() << '%';
    }
  }

}

センサー値が準備出来次第、値を読み出すことが出来ます。

.get_temp(), get_humid()は浮動小数点演算が含まれます。100倍整数値を取得することもできます。

auto temp = div100(sns_bme280.get_temp_cent());
auto humd = div100(sns_bme280.get_humid_per_dmil);

Serial << crlf << "BMx280:"
  << " P=" << int(sns_bme280.get_press()) << "hP";
  << format(" T=%c%d.%02d", temp.neg ? '-' : ' ', temp.quo, temp.rem)
  << format(" T=%c%d.%02d", humd.neg ? '-' : ' ', humd.quo, humd.rem);

ここではdiv100()を用いて100倍値を整数部と小数部に分解しています。

メソッド

get_press()

int16_t get_press()

気圧を読み出します。単位はヘクトパスカル(hectopascal)で、通常は1000前後の値を示します。

get_temp(), get_temp_cent()

double get_temp()
int16_t get_temp_cent()

温度を読み出す。get_temp()は℃で、get_temp_cent()は℃の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760から-32768の値が返ります。

get_humid(), get_humid_per_dmil()

double get_humid()
int16_t get_humid_per_dmil()

湿度を読み出す。get_humid()は%で、get_humid_per_dmil()は%の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760から-32768の値が返ります。

共通メソッド

setup()

void setup(uint32_t arg1 = 0UL)

センサー用のメモリ領域の確保や初期化を行います。

arg1のLSBから8bitには、I2Cアドレスを格納することが出来ます。指定しない場合は0としておきます。

##include <SNS_BME280>
SNS_BME280 sns_bme280;
bool b_found_bme280 = false;

void setup() {
  ...
  sns_bme280.setup();
	if (!sns_bme280.probe()) {
			delayMicroseconds(100); // device needs small time for further I2C comm.
			sns_bme280.setup(0x77); // alternative ID
			if (sns_bme280.probe()) b_found_bme280 = true;
	} else {
			b_found_bme280 = true;
	}
	...

上記のコードではまずデフォルトのI2C IDでデバイスが応答するかを試し、応答が無ければ 0x77で試みます。

begin(), end()

void begin()
void end()

センサーの取得を開始します。センサーの値を読み出すまで数ms必要でavailable()trueになるまで待つ必要があります。

end()には対応しません。

process_ev()

void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

待ち時間処理のセンサーの場合はarg1E_EVENT_TICK_TIMERまたはE_EVENT_START_UPを与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailable()trueになり、センサー値の読み出しが可能になります。

available()

bool available()

センサーが読み出し条件を満足したときにtrueを返します。

probe()

bool probe()

センサーが接続されているときにtrueを返します。

sns_stat()

uint32_t sns_stat()

センサーデバイスの諸情報が格納されます。

  • 下位8bitにはBME280/BMP280のチップモデルが格納されます。0x60ならBME280, 0x58ならBMP280となります。

sns_opt()

uint32_t& sns_opt()

setup(uint32_t arg1)で渡した値が格納されています。

  • 下位8bitには指定したI2Cデバイスのアドレスが格納されます。

6 - PCA9632

LEDドライバ
通知パル (NOTICE PAL) に使用されている LED ドライバです。

処理の流れ

  1. Wire.begin(): バスの初期化
  2. .setup(): クラスオブジェクトの初期化
  3. .reset(): ドライバの初期化
  4. 各種手続き

PCA9632について

4chのLEDドライバです。

  • 各chは消灯・全点灯・PWM点灯・点滅の4つの状態を指定できる
  • 各chで独立して照度制御(PWM)できる
  • 点滅指定したchはすべて同じ点滅パターンとなる
  • 点滅時はPWMによる各ch個別の照度制御ができる

動作に必要な手続き

Wireバス

setup()メソッド呼び出し前にWire.begin()によりWireが動作状態にしておきます。

スリープ復帰時の手続き

スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。

コード例

##include <TWELITE>
##include <SNS_PCA9632>

SNS_PCA9632 pca;

#include <SNS_PCA9632>SNS_PCA9632クラスオブジェクトの宣言が必要です。

初期化&リセット

void setup() {
    Wire.begin();
    pca.setup();
    pca.reset();
}

点灯

...
   pca.set_led_duty_all(
      127,
      127,
      127,
      127
   );

   pca.set_led_status(
      SNS_PCA9632::LED_PWM,
      SNS_PCA9632::LED_NOP,
      SNS_PCA9632::LED_PWM,
      SNS_PCA9632::LED_NOP);

上記の例ではLED1,3をPWM制御により点灯します。

メソッド

コンストラクタ, setup()

SnsPCA9632(uint8_t i2c_addr = DEFAULT_I2C_ADDRESS)
void setup(uint8_t i2c_addr = DEFAULT_I2C_ADDRESS)

コンストラクタではi2c_addrを指定します。

グローバル宣言でクラスオブジェクトを定義した場合、コンストラクタが呼びだされませんので、setup()を呼び出すようにしてください。

reset()

bool reset()

デバイスを初期化します。 レジスタアドレス 0x0 から順に {0x81, 0x35, 0x7F, 0x7F, 0x7F, 0x7F, 0x7F, 0x0B, 0x00} を書き込みます。

set_mode2()

bool set_mode2(uint8_t u8var = 0x35)

MODE2レジスタに値を書き込みます。

set_power_mode()

bool set_power_mode(bool b_pow_on)

b_pow_ontrueにすると通常運用、falseにするとスリープします。

bool set_blink_cycle(uint8_t u8var)
bool set_blink_cycle_ms(uint16_t u16ms)

点滅(グループPWM)周期を決めます。

u8varを指定すると周期は(u8var+1)/24[秒]となります。

u16msは周期を[ms]で指定します。

bool set_blink_duty(uint8_t u8duty);

点滅(グループPWM)のデューティ比を決めます。点灯期間はu8duty/256となり、0は消灯相当、255は全灯相当になります。

set_led_duty()

bool set_led_duty(uint8_t port, uint8_t duty)

明るさ(PMW制御のデューティ比)を指定します。

portは対象のLED(SNS_PCA9632::LED1..4)を指定します。

dutyは0..255を指定し、比率duty/256で点灯します。

set_led_duty_all()

bool set_led_duty_all(uint8_t p1, uint8_t p2, uint8_t p3, uint8_t p4)

全てのLEDに対して明るさ(PMW制御のデューティ比)を指定します。

p1,p2,p3,p4はLED1..4のデューティで0..255を指定します。比率duty/256で点灯します。

set_led_status()

bool set_led_status(uint8_t u8led1, uint8_t u8led2, uint8_t u8led3, uint8_t u8led4)

全てのLEDの点灯状態を変更します。

u8led1..4は順にLED1..4の状態を指定します。

指定できる状態は、以下の通りです。

内容
SNS_PCA9632::LED_OFF消灯
SNS_PCA9632::LED_ON全灯
SNS_PCA9632::LED_PWM照度制御(PWM)
SNS_PCA9632::LED_BLINK点滅制御(グループPWM)
SNS_PCA9632::LED_NOP状態を変更しない

probe()

bool probe()

I2Cバス上にデバイスが存在すればtrueを返します。

show_registers()

void show_registers()

レジスタ(0x0-0x8)の値を表示します。

7 - SHT4x

温湿度センサー
I2Cバスを利用する温湿度センサーです。

処理の流れ

  1. Wire.begin(): バスの初期化
  2. .begin(): センサーの動作開始
  3. 時間待ち数ms
  4. .available()trueになる
  5. .get_temp(), .get_humid(): 値の読み出し

動作に必要な手続き

Wireバス

begin()メソッド呼び出し前にWire.begin()によりWireが動作状態にしておきます。

スリープ復帰時の手続き

スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。

メソッド

get_temp(), get_temp_cent()

double get_temp()
int16_t get_temp_cent()

温度を読み出す。get_temp()は℃で、get_temp_cent()は℃の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760~-32768の値が返ります。

get_humid(), get_humid_per_dmil()

double get_humid()
int16_t get_humid_per_dmil()

湿度を読み出す。get_humid()は%で、get_humid_per_dmil()は%の100倍の値を整数値で返します。

エラー時は-32760~-32768の値が返ります。

共通メソッド

setup()

void setup()

センサー用のメモリ領域の確保や初期化を行います。

begin(), end()

void begin()
void end()

センサーの取得を開始します。センサーの値を読み出すまで約5ms待ち時間が必要です。

end()には対応しません。

process_ev()

void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

待ち時間処理のセンサーの場合はarg1E_EVENT_TICK_TIMERまたはE_EVENT_START_UPを与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailableになり、センサー値の読み出しが可能になります。

available()

bool available()

センサーが読み出し条件を満足したときにtrueを返します。

probe()

bool probe()

センサーが接続されているときにtrueを返します。