本センサーはTWELITE PALシリーズでは使用されていません。利用例は以下を参照ください。
処理の流れ
Wire.begin()
: バスの初期化.setup()
: センサーの初期化.begin()
: センサーの動作開始- 時間待ち数ms
.available()
がtrue
になる.get_press(), .get_temp(), .get_humid()
: 値の読み出し
動作に必要な手続き
Wireバス
setup()
メソッド呼び出し前にWire.begin()
によりWireが動作状態にしておきます。
スリープ復帰時の手続き
スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。
コード例
##include <TWELITE>
##include <SNS_BME280>
SNS_BME280 sns_bme280; // オブジェクトの宣言
#include <SNS_SHT3X>
とSNS_SHT3X
クラスオブジェクトの宣言が必要です。
初期化
void setup() {
Wire.begin();
sns_bme280.setup();
}
センサー値の取得開始
void loop() {
if(eState == E_STATE::INIT) {
sns_bme280.begin();
eState = E_STATE::CAPTURE;
}
}
センサー値の取得開始には.begin()
を呼び出します。完了まで数msかかります。
※ 上記 loop()
内は状態変数eStateにより処理が分岐する設計とします。(参考)
センサー値の取得待ち
void loop() {
if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
if (sns_bme280.available()) {
// センサー値読み出し可能
}
}
}
センサー値が準備できたかどうかは.available()
により判定できます。
センサー値の読み出し
void loop() {
if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
if (sns_bme280.available()) {
Serial << crlf << "BMx280:"
<< " P=" << int(sns_bme280.get_press()) << "hP";
<< " T=" << sns_bme280.get_temp() << 'C'
<< " H=" << sns_bme280.get_humid() << '%';
}
}
}
センサー値が準備出来次第、値を読み出すことが出来ます。
.get_temp(), get_humid()
は浮動小数点演算が含まれます。100倍整数値を取得することもできます。
auto temp = div100(sns_bme280.get_temp_cent());
auto humd = div100(sns_bme280.get_humid_per_dmil);
Serial << crlf << "BMx280:"
<< " P=" << int(sns_bme280.get_press()) << "hP";
<< format(" T=%c%d.%02d", temp.neg ? '-' : ' ', temp.quo, temp.rem)
<< format(" T=%c%d.%02d", humd.neg ? '-' : ' ', humd.quo, humd.rem);
ここではdiv100()
を用いて100倍値を整数部と小数部に分解しています。
メソッド
get_press()
int16_t get_press()
気圧を読み出します。単位はヘクトパスカル(hectopascal)で、通常は1000前後の値を示します。
get_temp()
, get_temp_cent()
double get_temp()
int16_t get_temp_cent()
温度を読み出す。get_temp()
は℃で、get_temp_cent()
は℃の100倍の値を整数値で返します。
エラー時は-32760
から-32768
の値が返ります。
get_humid()
, get_humid_per_dmil()
double get_humid()
int16_t get_humid_per_dmil()
湿度を読み出す。get_humid()
は%で、get_humid_per_dmil()
は%の100倍の値を整数値で返します。
エラー時は-32760
から-32768
の値が返ります。
共通メソッド
setup()
void setup(uint32_t arg1 = 0UL)
センサー用のメモリ領域の確保や初期化を行います。
arg1
のLSBから8bitには、I2Cアドレスを格納することが出来ます。指定しない場合は0としておきます。
##include <SNS_BME280>
SNS_BME280 sns_bme280;
bool b_found_bme280 = false;
void setup() {
...
sns_bme280.setup();
if (!sns_bme280.probe()) {
delayMicroseconds(100); // device needs small time for further I2C comm.
sns_bme280.setup(0x77); // alternative ID
if (sns_bme280.probe()) b_found_bme280 = true;
} else {
b_found_bme280 = true;
}
...
上記のコードではまずデフォルトのI2C IDでデバイスが応答するかを試し、応答が無ければ 0x77
で試みます。
begin()
, end()
void begin()
void end()
センサーの取得を開始します。センサーの値を読み出すまで数ms必要でavailable()
がtrue
になるまで待つ必要があります。
end()
には対応しません。
process_ev()
void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)
待ち時間処理のセンサーの場合はarg1
にE_EVENT_TICK_TIMER
またはE_EVENT_START_UP
を与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailable()
がtrue
になり、センサー値の読み出しが可能になります。
available()
bool available()
センサーが読み出し条件を満足したときにtrue
を返します。
probe()
bool probe()
センサーが接続されているときにtrue
を返します。
sns_stat()
uint32_t sns_stat()
センサーデバイスの諸情報が格納されます。
- 下位8bitにはBME280/BMP280のチップモデルが格納されます。
0x60
ならBME280,0x58
ならBMP280となります。
sns_opt()
uint32_t& sns_opt()
setup(uint32_t arg1)
で渡した値が格納されています。
- 下位8bitには指定したI2Cデバイスのアドレスが格納されます。