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2024-11-14 現在

SHT3x

温湿度センサー
    I2Cバスを利用する温湿度センサーです。

    処理の流れ

    1. Wire.begin(): バスの初期化
    2. .setup(): センサーの初期化
    3. .begin(): センサーの動作開始
    4. 時間待ち数ms
    5. .available()trueになる
    6. .get_temp(), .get_humid(): 値の読み出し

    動作に必要な手続き

    Wireバス

    setup()メソッド呼び出し前にWire.begin()によりWireが動作状態にしておきます。

    スリープ復帰時の手続き

    スリープ直前もWireバスが動作状態にしておきます(スリープ復帰後自動でWireを回復します)。

    コード例

    ##include <TWELITE>
    ##include <SNS_SHT3X>
    
    SNS_SHT3X sns_sht3x; // オブジェクトの宣言
    

    #include <SNS_SHT3X>SNS_SHT3Xクラスオブジェクトの宣言が必要です。

    初期化

    void setup() {
        Wire.begin();
        sns_sht3x.setup();
    }

    センサー値の取得開始

    void loop() {
    
      if(eState == E_STATE::INIT) {
        sns_sht3x.begin();
        eState = E_STATE::CAPTURE;
      }
    
    }

    センサー値の取得開始には.begin()を呼び出します。完了まで数msかかります。

    ※ 上記 loop()内は状態変数eStateにより処理が分岐する設計とします。(参考

    センサー値の取得待ち

    void loop() {
    
      if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
        if (sns_sht3x.available()) {
          // センサー値読み出し可能
        }
      }
    
    }

    センサー値が準備できたかどうかは.available()により判定できます。

    センサー値の読み出し

    void loop() {
    
      if(eState == E_STATE::CAPTURE) {
        if (sns_sht3x.available()) {
          Serial << crlf << "SHT3X:"
                << " T=" << sns_sht3x.get_temp() << 'C'
    						<< " H=" << sns_sht3x.get_humid() << '%';
        }
      }
    
    }

    センサー値が準備出来次第、値を読み出すことが出来ます。

    .get_temp(), get_humid()は浮動小数点演算が含まれます。100倍整数値を取得することもできます。

    auto temp = div100(sns_sht3x.get_temp_cent());
    auto humd = div100(sns_sht3x.get_humid_per_dmil);
    
    Serial << crlf << "SHT3X:"
      << format(" T=%c%d.%02d", temp.neg ? '-' : ' ', temp.quo, temp.rem)
      << format(" T=%c%d.%02d", humd.neg ? '-' : ' ', humd.quo, humd.rem);

    ここではdiv100()を用いて100倍値を整数部と小数部に分解しています。

    メソッド

    get_temp(), get_temp_cent()

    double get_temp()
    int16_t get_temp_cent()

    温度を読み出す。get_temp()は℃で、get_temp_cent()は℃の100倍の値を整数値で返します。

    エラー時は-32760~-32768の値が返ります。

    get_humid(), get_humid_per_dmil()

    double get_humid()
    int16_t get_humid_per_dmil()

    湿度を読み出す。get_humid()は%で、get_humid_per_dmil()は%の100倍の値を整数値で返します。

    エラー時は-32760-32768の値が返ります。

    共通メソッド

    setup()

    void setup(uint32_t arg1 = 0UL)

    センサー用のメモリ領域の確保や初期化を行います。

    arg1のLSBから8bitには、I2Cアドレスを格納することが出来ます。指定しない場合は0としておきます。

    ##include <SNS_SHT3X>
    SNS_SHT3X sns_sht3x;
    bool b_found_sht3x = false;
    
    void setup() {
     	sns_sht3x.setup();
    	if (!sns_sht3x.probe()) {
    		delayMicroseconds(100); // just in case, wait for devices to listen furthre I2C comm.
    		sns_sht3x.setup(0x45); // alternative ID
    		if (sns_sht3x.probe()) b_found_sht3x = true;
    	} else {
    		b_found_sht3x = true;
    	}
    }

    上記の例では、まずデフォルトのI2C IDで初期化を試み、応答が無ければ0x45のアドレスでの初期化を試みています。

    begin(), end()

    void begin()
    void end()

    センサーの取得を開始します。センサーの値を読み出すまで数ms必要でavailable()trueになるまで待つ必要があります。

    end()には対応しません。

    process_ev()

    void process_ev(uint32_t arg1, uint32_t arg2 = 0)

    待ち時間処理のセンサーの場合はarg1E_EVENT_TICK_TIMERまたはE_EVENT_START_UPを与え時間の経過を知らせます。このメソッド呼出し後に、必要な時間が経過していればavailable()trueになり、センサー値の読み出しが可能になります。

    available()

    bool available()

    センサーが読み出し条件を満足したときにtrueを返します。

    probe()

    bool probe()

    センサーが接続されているときにtrueを返します。

    sns_stat()

    uint32_t sns_stat()

    センサーデバイスの諸情報が格納されます。

    • 本デバイスでは格納値は未定義です。

    sns_opt()

    uint32_t& sns_opt()

    setup(uint32_t arg1)で渡した値が格納されています。

    • 下位8bitには指定したI2Cデバイスのアドレスが格納されます。