TWELITE DIP BLUE (認証型式:TWE-001 Lite)/TWELITE DIP RED (認証型式:TWELITE RED) は扱いやすいDIP形状にしたTWELITEで、超低消費電力かつ高性能なマイコン、フラッシュメモリ、IEEE802.15.4準拠の高性能無線を備えます。
電源とセンサーなどを接続し、フラッシュメモリ、EEPROMにプログラムを格納することで動作させられます。
SPI、I2C、UARTをサポートしており、様々なセンサーやマイコンなどと接続可能です。
日本国内での認証を取得しておりますので、すぐに製品化が可能です。
特徴
- 世界標準規格であるIEEE802.15.4に準拠
- 弊社独自のプロトコルスタック“TWELITE NET”が利用可能
- 2.54mmピッチ28ピン(600mil)DIP型ICの形状
- チップ性能を最大限に引き出す基板設計により長距離でも安定した通信が可能
- 32KB の RAM、160KB/512KB のフラッシュメモリを備え高性能な通信用アプリケーションソフトウェアの動作が可能
- 待機時の電流が0.1μA (RAMOFFスリープ時)と非常に少ないため電池寿命を延ばすことが可能
- 4個または6個のADコンバータ、1個のコンパレータ、20個の汎用入出力ポートといった豊富なI/Oを内蔵しセンサー等を直接接続可能
- フラッシュメモリを内蔵しておりファームウェアの変更が可能
- 無償で入手可能なGNUベースの開発環境によりファームウェア開発が可能
- 強力な128-bit AES 暗号化技術によりセキュリティを保つことが可能
- 日本国内のARIB STD-T66 工事設計認証(技適)を取得済みであるため免許や新たな申請の必要なく使用が可能
- RoHS対応により新環境基準に準拠
仕様
製品型番
TWELITE DIP BLUEおよび、TWELITE DIP REDは下表で示すようなバリエーションがあります。用途に合わせて最適なものを選択してください。
販売コードは都度変わる可能性があるため、最新の販売コードは弊社ホームページを参照してください。
TWELITE通称 | 販売コード | アンテナ | 備考 |
---|---|---|---|
TWELITE DIP BLUE | TWE-L-DI-W | マッチ棒アンテナタイプ | ピンヘッダ実装済み |
TWE-L-DP-W | ピンヘッダ未実装 | ||
TWE-L-DI-U | 同軸コネクタタイプ | ピンヘッダ実装済み、アンテナ別 | |
TWE-L-DP-U | ピンヘッダ未実装、アンテナ別 | ||
TWELITE DIP RED | MW-R-DI-W | マッチ棒アンテナタイプ | ピンヘッダ実装済み |
MW-R-DI-W | ピンヘッダ未実装 | ||
MW-R-DI-U | 同軸コネクタタイプ | ピンヘッダ実装済み、アンテナ別 | |
MW-R-DI-U | ピンヘッダ未実装、アンテナ別 |
無線部
TWELITE DIP BULE | TWELITE DIP RED | 備考 | |
---|---|---|---|
通信方式 | 2.4GHzIEEE 802.15.4準拠 | 2.4GHzIEEE 802.15.4準拠 | |
プロトコルスタック | TWELITE NET およびIEEE 802.15.4 MAC | TWELITE NET およびIEEE 802.15.4 MAC | |
通信速度 | 最大250kbps | 最大250kbps | |
変調方式 | O-QPSK, DSSS | O-QPSK, DSSS | |
チャネル数 | 16 | 16 | 国によっては異なります |
送信出力 | 2.5dBm | 9.19dBm | 25℃,3V |
受信感度 | -95dBm | -96dBm | 25℃,3V,typ |
送信電流 | 15.3mA | 23.3mA | 25℃,3V,typ 最大出力時 |
- | 14.0mA | 3dBm出力時 | |
受信電流 | 17.0mA | 14.7mA | 25℃,3V,typ |
マイコン部
- 32 ビット RISC プロセッサ
- 可変クロックにより消費電力の最適化が可能
- RAM:32kBytes
- EEPROM:4kBytes
- フラッシュメモリ:TWELITE DIP BLUE 160kBytes/TWELITE DIP RED 512kBytes
- ウォッチドッグタイマー、ブラウンアウト検出
- ブロック(デジタル/アナログ/RAM/無線)ごと、きめ細かい電源制御が可能
- AES 128bit 暗号回路、16bit 乱数生成機 内蔵
インターフェイス
数 | 備考 | |
---|---|---|
ADC | 4/6 | 10bit TWELITE BLUEは4ポート、TWELITE REDは6ポート |
PWM | 4 | |
タイマ/PWM | 1 | PWM, Δ∑など5モード。16MHz, 16bit精度 |
パルスカウンタ | 2 | スリープ状態で稼働可能。最大100kHz, 16bit |
UART | 2 | 16550A 互換 |
SPIマスター/スレーブ | 1 | 3チップセレクト、最大16MHz |
コンパレータ | 1 | |
2線シリアルマスター・スレーブ(I2C、SMBUS 互換) | 1 | 最大100kHzまたは400kHz、7/10bitアドレスモード |
汎用デジタル | 20 | 他の I/F と共用 |
- 多くは共用ピンであるため、組み合わせによっては利用できない場合があります。
認証など
TWELITE DIP BLUE | TWELITE DIP RED | |
---|---|---|
認証型式 | TWE-001 Lite | TWELITE RED |
工事設計認証番号 | 007-AB0031 | 007-AF0062 |
FCC ID | 2AINN-L1 | - |
IC ID | 21544-L1 | - |
備考 | RoHS対応 | RoHS対応 |
※1. 海外で TWELITE を使用する場合、使用できるアンテナなどの各種制限がございますので、開発初期段階で弊社までご確認お願いいたします。
※2. 使用国によっては TWELITE や製品上などに FCC ID や IC ID などの表示が必要である場合がございます。該当すると思われる場合は、弊社までお問い合わせください。
輸出時の注意点
- TWELITE に内蔵されている AES 128bit の暗号化回路が該非判定の該当品となります。輸出される際は該非判定書を発行いたしますので弊社までお問い合わせください。
- 輸出国によっては TWELITE が輸出国で電波認証が取得できていないと通関できない場合があります。輸出国ごとの規制に関してはお問い合わせください。
製品上の表示
製品には製品ロゴ、認証番号などの表示がありますが、予告なく変更される場合があります。
ブロック図
外形寸法
外形寸法 | 重量 | 備考 |
---|---|---|
35.56mm x 17.8mm x 3.5mm | 2.2g | アンテナ、コネクタ、端子除く |
ピン割り当て
ピン番号
末尾のパッドは、TWELITE R2/R3 の7Pインタフェース互換としています。
はんだ付けする際は、パッド隣の5Pスルーホールとブリッジしないようにご注意ください。
ピン割り当て
#(※1) | IO名(※2) | 機能割り当て(※3) | 代替割り当て(※4) | 超簡単!標準アプリの機能名(※5) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | GND | GND | ||||||
2 | DIO14 | SIF_CLK | TXD1 | TXD0 | SPISEL1 | SCL | ||
3 | DIO7 | RXD0 | PWM3 | RX | ||||
4 | DIO5 | RTS0 | PWM1 | PC1 | PWM1 | |||
5 | DIO18 | SPIMOSI | DO1 | |||||
6 | DO0 | SPICLK | PWM2(※6) | PWM2 | ||||
7 | DO1 | SPIMISO | PWM3(※6) | PWM3 | ||||
8 | DIO19 | SPISEL0 | DO2 | |||||
9 | DIO4 | CTS0 | TIM0OUT | PC0 | DO3 | |||
10 | DIO6 | TXD0 | PWM2 | TX | ||||
11 | DIO8 | TIM0CK_GT | PC1 | PWM4 | PWM4 | |||
12 | DIO9 | TIM0CAP | 32KTALIN | RXD1 | DO4 | |||
13 | DIO10 | TIM0OUT | 32KTALOUT | M1 | ||||
14 | GND | GND | ||||||
15 | DIO12 | PWM2 | CTS0 | DI1 | ||||
16 | DIO13 | PWM3 | RTS0 | DI2 | ||||
17 | DIO11 | PWM1 | TXD1 | DI3 | ||||
18 | DIO16 | COMP1P | SIF_CLK | DI4 | ||||
19 | DIO15 | SIF_D | RXD1 | RXD0 | SPISEL2 | SDA | ||
20 | DIO17 | COMP1M | PWM4 | SIF_D | BPS | |||
21 | RESETN | RESETN | RST | |||||
22 | ADC1 | AI1 | ||||||
23 | DIO0 | SPISEL1 | ADC3 | AI2 | ||||
24 | ADC2 | VREF | AI3 | |||||
25 | DIO1 | SPISEL2 | ADC4 | PC0 | AI4 | |||
26 | DIO2 | ADC5(※7) | TIM0CK_GT | M2 | ||||
27 | DIO3 | ADC6(※7) | TIM0CAP | M3 | ||||
28 | VCC | VCC | VCC |
※1. ピンの番号です。TWELITE(SMD版)とピンの番号の数や割り当てが違います。ピンを特定するには通常IO名を用います。
※2. ピンの定義名です。この定義名は半導体データシートやTWELITEのアプリの開発などで利用され、弊社技術サポートでも原則としてピンについては、IO名を用いてご案内いたします。
※3. 各ピンは、単純な入力出力やアナログ入力として利用できますが、APIを通じて初期化することでそれ以外の機能を割り当てることができます。本表では代表的な機能を列挙します。
※4. APIを通じて初期化することで代替割り当てのピンに機能を移動することができます。本表では代替割り当てしたときの代表的な機能を列挙します。
※5. 超簡単!標準アプリ(App_Twelite)で使用されるアプリ特有のピン名称です。IO名と似ていますが混乱しないようにしてください。
※6. PWM2,3 は DIO6,7 または DIO12,13 の割り当てを解放し DO0,1 に割り当て可能です。
※7. ADC5,6はTWELITE REDのみ使用可能です。
機能紹介
信号名 | 機能 |
---|---|
PC | パルスカウンタ |
SPICLK | SPIクロック |
SPISEL | SPIセレクト出力 |
SPIMISO | SPIコントローラ入力(SDI) |
SPIMOSI | SPIコントローラ出力(SDO) |
TIM0CK_GT | タイマクロック,ゲート入力 |
TIM0CAP | タイマキャプチャ入力 |
TIM0OUT | タイマPWM出力 |
32KTALIN | クリスタル入力 |
32KTALOUT | クリスタル出力 |
VREF | 基準電圧 |
COMP1M | コンパレータ+入力 |
COMP1P | コンパレータ-入力 |
SIF_D | 2線シリアルデータ |
SIF_CLK | 2線シリアルクロック |
RXD | UART RX |
TXD | UART TX |
RTS | UART RTS |
CTS | UART CTS |
PWM | パルス幅変調出力 |
特殊ピンの取り扱い
DO0 (機能名:SPICLK)
本ピンは出力として利用されるピンです。
外部からの電圧印加を行う
と(ある程度の出力インピーダンスがあったとしても)、TWEモジュールがプログラムモードに遷移しないといった現象が報告されています。
LEDやトランジスタなどの接続では、始動時やスリープ回復時に中間的な状態となり、正常動作しない場合があります。常に Vcc 側にプルアップされるような外部回路構成を推奨します。
DO1 (機能名:SPIMISO)
本ピンは出力ピンとして利用されることが多いピンですが、モジュール電源投入やリセット時に入力ピンとして振る舞い、その時 Lo 側の電圧判定をされた場合、モジュールがプログラムモードとして起動します。本ピンの 始動時の電圧 に気をつけてください。
DIO0 (機能名:ADC3)、DIO1 (機能名:ADC4)
これらのピンはアナログ入力と共用されています。ファームウェア上で注意点としては、 AD読み出し時に内部プルアップを無効 にしておく必要があります。
ADC2
ADC2は基準電圧の入力用として利用できます。利用にはソフトウェア上の実装が必要になります。なお、 基準電圧を出力するピンはありません。
GND
1,14 ピンの 両方を GND に接続することを推奨しますが、どちらかは未接続での運用も可能です。どちらかが未接続であっても、無線性能の顕著な変化は観察されていません。
絶対最大定格
Min | Max | ||
---|---|---|---|
電源(VCC) | -0.3 | 3.6 | V |
アナログIO(VREF/ADC) | -0.3 | VCC+0.3 | V |
デジタルIO | -0.3 | VCC+0.3 | V |
特性
推奨動作条件
記号 | 条件 | min | typ | max | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
電源供給電圧 | VCC | 2.0 | 3.0 | 3.6 | V | |||
始動電圧 | Vboot | 2.05 | V | |||||
動作温度 | TOPR | 結露なきこと | TWELITE DIP BLUE | -40 | 25 | 105(※1) 90(※2) | ℃ | |
TWELITE DIP RED | -30 | 25 | 90 | |||||
動作湿度 | HOPR | 結露なきこと | 85 | %RH |
※ 数値は半導体データシートに基づく。
※1 TWE-L-WXの最大動作温度
※2 TWE-L-Uの最大動作温度
DC特性
記号 | 条件 | min | typ | max | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
消費電流 | ICC | スリープ(RAMOFF タイマなし) | TWELITE DIP BLUE | 0.1 | uA | ||
TWELITE DIP RED | 0.1 | uA | |||||
スリープ(タイマ) | TWELITE DIP BLUE | 1.5 | uA | ||||
TWELITE DIP RED | 1.5 | uA | |||||
Tx (CPU doze) | TWELITE DIP BLUE | 15.3 | mA | ||||
TWELITE DIP RED | 23.3 | mA | |||||
TWELITE DIP RED(3dBm出力時) | 14.0 | mA | |||||
Rx (CPU doze) | TWELITE DIP BLUE | 17.0 | mA | ||||
TWELITE DIP RED | 14.7 | mA | |||||
送信出力 | Pout | TWELITE DIP BLUE | +0.5 | 2.5 | dBm | ||
TWELITE DIP RED | 9.14 | dBm | |||||
受信感度 | TWELITE DIP BLUE | -95 | dBm | ||||
TWELITE DIP RED | -96 | dBm |
※数値は半導体データシートに基づく。
I/O特性
記号 | 条件 | min | typ | max | ||
---|---|---|---|---|---|---|
DIO内部プルアップ | 40 | 50 | 60 | kΩ | ||
DIO Hi入力 | VIH | VCCx0.7 | VCC | V | ||
DIO Lo入力 | VIL | -0.3 | VCCx0.27 | V | ||
DIO入力ヒステリシス | 200 | 310 | 400 | mV | ||
DIO Hi 出力 | VOH | TWELITE DIP BLUE | VCCx0.8 | VCC | V | |
TWELITE DIP RED | VCC-0.4 | |||||
DIO Lo出力 | VOL | 0 | 0.4 | V | ||
DIO負荷、吸込電流 | IOL | VCC 2.7~3.6V | 4 | mA | ||
VCC 2.2~2.7V | 3 | mA | ||||
VCC 2.0~2.2V | 2.5 | mA |
※数値は半導体データシートに基づく。
ADC特性
記号 | 条件 | min | typ | max | ||
---|---|---|---|---|---|---|
リファレンス電圧 | VREF | 1.198 | 1.235 | 1.260 | V | |
ADC 解像度 | 10 | Bits | ||||
ADC 積分非直線性 | ±1.6, ±1.8 | LSB | ||||
ADC 微分非直線性 | -0.5 | 0.5 | LSB | |||
ADC オフセット誤差 | 0~VREF | -10 | mV | |||
0~2VREF | -20 | |||||
ADC ゲイン誤差 | TWELITE DIP BULE0~VREF | +10 | mV | |||
TWELITE DIP BULE0~2VREF | +20 | |||||
TWELITE DIP RED0~VREF | -10 | |||||
TWELITE DIP RED0~2VREF | -20 | |||||
ADC クロック | 0.25,0.5, 1.0 | MHz | ||||
ADC 入力レンジ | 0.04 | VREF2xVREF | V |
※数値は半導体データシートに基づく。
使用上の注意
保管
高温・高湿を避けて保管のこと、製品は納入後6ヶ月以内にご使用ください。
一般事項
当社製品のご使用にあたりましては、実際に貴社使用環境にて、評価、確認を必ず行ってください。
高信頼性を必要とされる用途、人命に関わる用途などに、ご使用になる場合は事前に、購入先にお問い合わせください。
改訂履歴
バージョン | 改定日時 | 改定内容 |
---|---|---|
2.0.1 | 2024/11/12 | 消費電流の単位の誤記を修正 |
2.0.0 | 2024/07/12 | 基板のデザイン変更に伴う更新 |
1.1.1 | 2024/03/04 | ピン割り当て表の注釈を修正 |
1.1.0 | 2024/02/27 | 新サイトへ移行 |
1.0.2 | 2018/11/5 | 表6の説明の追加 |
1.0.1 | 2018/3/13 | ピン割り当て表の誤記を訂正 |
1.0.0 | 2018/2/6 | 初期バージョン |