評価に必要なものは?
次の3点の購入を推奨いたします。
- TWELITE CUE & MONOSTICK セット
MW-S-(B/R)-CUE-MS(B/R)
- TWELITE CUE
MW-(B/R)-CUE-0
- 本体
- MONOSTICK
MONOSTICK-(B/R)
- PCへ接続する親機
- TWELITE CUE
- TWELITE R3
MW-LITER3
- 本体を PC へ接続し、スムーズに設定を行うためのアダプタ
ハードウェア
故障しているかどうかを確認するには?
ファームウェアの書き込みができるなら故障していない可能性もありますが、ファームウェアの書き込みができないようなら、間違いなく故障しています。
TWELITE R2 / R3 を使って PC へ接続し、TWELITE STAGE APP からアプリ書換をお試しください。
キューアプリを使った手順の例
- TWELITE STAGE APP を開く
- 2: アプリ書換 > 1: BINから選択 を開く
App_CUE_BLUE
またはApp_CUE_RED
から始まる項目を選択し、書き込みを行う- (書き込みに成功したら)念のため 3: インタラクティブモード を開き、設定を変更できることを確認する
外部アンテナに対応したものを入手できる?
いいえ。数量に関わらず、カスタム品の要望は承っておりません。
TWELITE CUE については回路図を公開しており、独自に基板を作成していただくことを想定しております。
TWELITE CUE への同軸コネクタの追加
工事設計認証においては、TWELITE CUE に搭載されている逆F型基板アンテナ(MW-A-P1934)と同軸コネクタの双方を搭載した場合の組み合わせを登録しています。すなわち、TWELITE CUE のモジュール本体へu.FLコネクタを手はんだにて実装していただくことに対して、法的な問題はないものと認識しております。ただし、二つのアンテナが影響を及ぼし合う状態ですから、必ずしも性能が向上するとは限りません。
u.FLタイプのモジュールに使用している同軸コネクタは、I-PEX の 20441-001E-01
です。実装時のズレを抑制するために 4pads タイプを採用していますが、手はんだにて実装する場合は 3pads タイプ 20279-001E-01/03
でも構いません。
どちらも無線性能に違いはなく、3pads タイプのほうが入手性のよい傾向にあります。
また、未登録の組み合わせを適用する場合、既存の認証は適用できません。例えば、逆F型基板アンテナを使わないためにモジュール本体にある4つのパッドに囲まれたスルーホールと7Pコネクタ側のパッドの間のパターンをカッター等で切り離してから u.FL コネクタを実装したり、他社製アンテナを使用したりといった場合が該当します。このような場合には、技適未取得機器を用いた実験等の特例制度の利用を検討してください。
ケースの難燃性は?
UL94 HB 規格に適合した材料を使用しています。遅燃性はあるものの、自己消火性はありません。
設定
TWELITE CUE の設定を変更するには?
TWELITE CUE に書き込まれているキューアプリ(App_CUE)には、二通りの設定方法があります。
- 別売の TWELITE R2/R3 による有線経由の方法
- TWELITE R2/R3 を必要としますが、簡単かつスムーズに設定できます
- OTA アプリを書き込んだ MONOSTICK による無線経由の方法
- MONOSTICK のファームウェアを一時的に書き換えたのち、元に戻す操作が必要です。
設定は TWELITE CUE に書き込まれているファームウェア、キューアプリのインタラクティブモードへアクセスして行います。
190Hz を超えるサンプリング周波数を設定するには?
センサパラメータのうち、サンプリング周波数の設定部(0x?3???X??)を 4、5 と増やしていただくと、380Hz、750Hz というようにサンプリング周波数を上げることができます。
無線パケットの送信が間に合わない可能性があります
190Hz を超えるサンプリング周波数を設定する場合には、よく動作検証を行ってください。
再送を行わないとき、1つのパケットを送信するのにかかる時間はおよそ 5ms です。同一チャネル内に複数の子機がある場合は、排他的にパケットを送信する必要があります。
加速度データ
加速度計測の条件は?
加速度センサと無線スループットの制約から、加速度計測の条件は下記のようになります。
サンプリング周波数:25/50/100/190Hz
加速度の計測範囲:±16G
加速度の解像度:12bit(約4mGステップ)
連続計測において、上記の制約を超えた計測はできません。
また、TWELITE CUE モードにおける SHAKE や MOVE などのイベント送信は、加速度センサ内部のイベント検知機能を使用していることから、しきい値を変更することはできません。確実に特定の動きや振動を検知する場合には、連続あるいは間欠計測を行い、受信側で加速度値から動作を判定したほうがよいといえます。
平面へ置いたとき、いずれかの軸の加速度が1G付近となっているのはなぜ?
重力加速度を反映しているからです。
水平面へ置いたとき、加速度が0とならないのはなぜ?
加速度センサの Zero-g offset (±40mg
)の影響を受けている可能性がございます。
TWELITE CUE に搭載している加速度センサ MC3630 のデータシート (p.17) では Zero-g offset が ±40mg であると記載されています。これは完全な水平面に置いていた場合にも、加速度に対して最大 40mg 程度のオフセットが加わることを意味しています。
この影響を考慮するには、水平面に置いた場合の加速度を記録しておき、オフセットを差し引く必要がございます。一方、相対的な変化に対する誤差の影響は Zero-g offset と比較してかなり小さいものであると考えられます(加速度センサデータシートの Nonlinearity などの値を参照してください)。
初期状態で加速度データが安定しないのはなぜ?
初期状態のTWELITE CUE モードから、動作センサーパルモードへ切り替えることで解決できる可能性があります。動作センサーパルモードは、加速度計測に特化しています。こちらは定期的な計測だけを行い、加速度センサの機能を動的に切り替えることがないため、安定した動作が期待できます。
モード変更には MONOSTICK あるいは TWELITE R2/R3 による設定変更が必要です。
間欠ではなく、連続してデータを取得するには?
TWELITE STAGE APP の加速度リアルタイムグラフを使う際などに、連続的に加速度データを取得するには、TWELITE CUE の設定変更が必要です。
動作センサパルモードに設定したうえで、用途に合わせたセンサパラメータを設定してください。
センサパラメータの設定例
- 連続的に約 25Hz で計測したいとき
t: set Transmission Interval (0)
p: set Sensor Parameter (03000000)
- 連続的に約 50Hz で計測したいとき
t: set Transmission Interval (0)
p: set Sensor Parameter (03000100)
- 連続的に約 100Hz で計測したいとき
t: set Transmission Interval (0)
p: set Sensor Parameter (03000200)
- 約10秒おきに 約 100Hz で128サンプル分計測したいとき
t: set Transmission Interval (10)
p: set Sensor Parameter (03000208)
- 約10秒おきに 約 100Hz で256サンプル分計測したいとき
t: set Transmission Interval (10)
p: set Sensor Parameter (03000210)
- 約10秒おきに 約 50Hz で64サンプル分計測したいとき
t: set Transmission Interval (10)
p: set Sensor Parameter (03000104)
- 約10秒おきに 約 200Hz で128サンプル分計測したいとき
t: set Transmission Interval (10)
p: set Sensor Parameter (03000308)
連続データのサンプリング周期を推定するには?
加速度データの利用方法によりますが、一般的には下記の方法を挙げることができます。
① TWELITE CUE の設定値からサンプリング周期を求め、サンプル毎に加算していく方法
TWELITE CUE の動作センサーパルモード(連続計測)では、センサ固有パラメータの設定でセンサへ適用するサンプリング周波数を指定します。この値を使用する方法があります。
例えば、サンプリング周波数 100Hz の設定(0x00000200)であれば、周期は 10ms です。 この場合には、最初に受信した加速度サンプルデータの受信時刻に 10ms を足していくことで、サンプリング時刻を推定できます。
この方法は手軽ですが、サンプリング時刻の推定値は設定値に基づいており、実際の計測時間に依存しているわけではありません。 より精度が求められる場合には、後述の ② の方法を用いたほうがよいといえます。
② 計測開始から終了までの時刻の差を総サンプル数で割り、サンプリング周期を推定する方法
計測期間を総サンプル数(欠落したサンプル数を含む)で割ることで、実際の計測結果を使用してサンプリング周期を推定できます。 この方法は、計測期間が長いほど精度が向上するものと考えられます。
③ TWELITE STAGE APP の加速度リアルタイムグラフに表示される推定サンプリング周波数からサンプリング周期を得る方法
加速度リアルタイムグラフの画面では、過去の数パケット分のデータから②のような仕組みで推定したサンプリング周波数を表示しています。 この周波数を記録しておき、逆数で求めたサンプリング周期を加算していく方法も考えられます。
④ TWELITE CUE の加速度センサから出力される信号をオシロスコープで解析する方法
非常に難易度が高いため現実的ではありませんが、TWELITE CUE に実装された加速度センサの割り込み出力ピンの出力波形を解析することで、実際のサンプリング周期を得ることができるものと考えられます。
① ② ③ ④ いずれの方法においても、続き番号が飛んでしまった場合には、1パケットに付き 16 のサンプルを補間して計算する必要があります。
補間した箇所の加速度値については、ないもの や 0 として扱うパターンのほか、線形補間・スプライン補間などを用いるパターンも考えられます(16サンプルがまとめて欠落するため、後者は難しいかもしれません)。用途に応じて検討したほうがよいでしょう。
TWELITE STAGE アプリで受信した連続データをExcelで開くには?
加速度リアルタイムグラフを開いている間は、CSVファイルを自動的に書き出します。log
フォルダに出力されたCSVファイルをExcelで開くことができます。
その他データ
磁石の検知に特化して使用するには?
開閉センサーパルモードに設定してください。親機からは開閉センサーパルのデータとして出力されます。
SET ピンにアナログ入力を接続できる?
残念ながら、SET
ピンは TWELITE DIP の#15
に相当し、アナログ入力には対応しておりません。
ただし、動作センサーパルモード(加速度計測モード)では、TWELITE CUE の ADC1 の電圧を報告する仕様としています。
少々はんだ付けが難しいものの、モジュール本体の #23 ピン(ADC1 / AI1)へ信号を入力することで、アナログセンサを同時に使用できる可能性がございます(当社サポート外)。
TWELITE 2525A として利用できる?
TWELITE CUE に書き込まれている キューアプリの TWELITE 2525A 互換モード は、無線タグアプリの FIFO(通常)モードと互換性のあるパケットを送出します。このとき、親機は次のページの書式モード(アスキー形式)に沿った内容を出力します。
FIFO(通常)モードでは、通常10サンプルの加速度データを一度に送信します。