アリアアプリ
TWELITE ARIAには温湿度センサーと磁気センサーが搭載されており、両方のセンサーのデータも出力メッセージに含まれます。
このページでは出力メッセージからそれらのセンサーデータの読み方について解説します。
センサーデータの簡易的な読み方
以下のご案内はTWELITE ARIAモード時のご案内です。
開閉センサーパルモードの場合はこちら をご確認ください。
下記のデータ羅列は、: に始まり改行コードまでの16進数データをテキストで表現したものです。
:80000000CF00028201BAA201800607003400038135001205350401000000113008020D201130010204ED00000001800501000209D0010200020F347934[CR][LF]
上記は逐次解釈する書式ですので、厳密に解釈するのは煩雑です。
そのため、各センサーの値の場所とその抽出例をご説明します。
その際、: を 0 文字目とします。
データの位置の表記法
以下の説明では、データの位置を示す際、Pythonのリストの指定の表記ような以下の書式でご案内します。
[データの開始位置:データの開始位置+文字数]
例えば、15文字目から4文字を指定する場合は、以下のように表記します。
[15:15+4]
温湿度センサー
温度などのセンサーデータは103文字目から118文字目までに含まれております。
各データの位置やデータ形式は以下の通りです。
データ位置 意味
[103:103+4] 温度(符号付整数、単位は°Cの100倍(23.56°C→2356))
[115:115+4] 湿度(符号無整数、単位は%の100倍(25.99%→2599))
磁気センサー
磁気センサーは93文字目から2文字分です。
磁気センサーは下表の値を出力します。
磁気センサーデータ | 意味 |
---|---|
磁気センサーのデータ | 意味 |
00 | 磁石が遠ざかった。 |
01 | 磁石のN極が近づいた。 |
02 | 磁石のS極が近づいた。 |
80 | 磁石が近くにない。(タイマーによる定期送信) |
81 | 磁石のN極が近くにある。(タイマーによる定期送信) |
82 | 磁石がS極が近くにある。(タイマーによる定期送信) |
例えば、磁石が近くにない状態から、磁石(N極)が一定期間センサーの近くにある場合、以下のように磁気センサーの値が変化します。磁石(N極)が一定期間センサーの近くにある場合、以下のように磁気センサーの値が変化します。
80 -- 80 -- 80 -- 01(※) -- 81 -- 81 --
※ 多くの場合は磁石のN極を検出したときに01になりますが、設置環境によっては、出力値が一定期間安定せず、02や稀に00が出力される場合があります。
また、磁石が近くにあるかだけ知りたい場合は、94文字目だけ確認し、0だったら磁石が近くにない、1または2の時は磁石が近くにあると判定します。
センサーのデータの抽出例
以下は、温湿度と磁気センサーのデータを取得するPythonの対話モードでの実行例です。
出力メッセージから、温度、湿度、照度の文字列を取り出し、数値に変換します。その際、そのままだと符号無の数値ですので、温度は符号付の数値に変換します。
そのあと、センサーのデータを出力しますが、温度と湿度データは100倍されたデータですので、出力時に100で割った値を出力しています。
また、磁気センサーのデータをシリアル出力から抜き出し、上表に従って磁気センサーが検出している状態に変換し、加速度データと磁気センサーの情報を標準出力しております。
>>> t = ':80000000CF00028201BAA201800607003400038135001205350401000000113008020D201130010204ED00000001800501000209D0010200020F347934'
>>> temp = int(t[103:103+4], 16) # 63文字目から4文字取り出し、整数値に変換
>>> temp = (-65536 + temp) if temp >= 32768 else temp # 符号付き16ビット整数の対応
>>> hum = int(t[115:115+4], 16)
>>> print('temperature: %f, humidity: %f' % ( temp/100.0, hum/100.0 ))
temperature: 25.120000, humidity: 38.920000
>>> v = int(t[93:93+2], 16) # 93文字目から2文字取り出し、整数値に変換
>>> periodic = True if (v & 0x80) else False # 定期送信パケットかどうか調べる(Trueだったら定期送信)
>>> status = 'S' if (v & 0x4F) == 2 else 'N' if (v & 0x4F) == 1 else 'Open' # 磁気センサーの状態を取得する。
>>> print('Magnet: %s, %s' % (periodic, status))
Magnet: True, Open
アドレスなどのセンサー以外のデータ
出力メッセージは、センサーのデータ以外に以下の情報が含まれております。
データ位置 データ例 意味
[1:1+8] 80000000 中継機のシリアルID
[9:9+2] CF LQI
[11:11+4] 0002 続き番号
[15:15+8] 8201BAA2 送信元のシリアルID
[23:23+2] 01 送信元の論理デバイスID
[25:25+2] 80 センサー種別(80で固定)
[27:27+2] 06 PAL基板バージョンとPAL基板ID(TWELITE ARIAは06)
TWELITE ARIAのデータの判別方法
親機・中継機アプリはTWELITE PALからだけではなく、様々なアプリのデータを受信することができるので、出力メッセージがどのアプリの出力か区別する必要があります。
TWELITE ARIAの出力メッセージは、改行コード抜きで123文字(改行コードありでは125文字)で、ほかのセンサーパルなどのデータとは文字数が違うため、文字数で見分けると簡単です。
ただし、シリアル通信アプリなどのように受信メッセージの文字数が決まっていないものもありますので、文字数だけでは見分けられない場合があります。
より厳密に区別するには、文字数と以下の項目を確認してください。
- 1文字目が8であること
- 15文字目が8であること
- 25、26文字目が ‘80’ であること
- 27、28文字目が ‘06’ であること
TWELITE ARIAモード
出力例
:80000000CF00028201BAA201800607003400038135001205350401000000113008020D201130010204ED00000001800501000209D0010200020F347934
^^^^^^^1^2^^^3^^^^^^^4^5^6^7^8^^^^^^^9^^^^^a^^^^^^^b^^^^^^^c^^^^^^^d^^^e^^^^^^^f^^^g^^^^^^^h^i^^^^^^^j^^^k^^^^^^^l^^^m^n^o
意味 | バイト数 | データ例 | 備考 | |
1 | 中継機シリアルID | 4 | 80000000 | 中継されていない場合は80000000 |
2 | LQI | 1 | CF | 大きいほど電波品質が良い |
3 | 続き番号 | 2 | 0002 | |
4 | 送信元シリアルID | 4 | 8201BAA2 | |
5 | 送信元LID | 1 | 01 | |
6 | センサー種別 | 1 | 80 | TWELITE ARIAは80固定 |
7 | PAL ID | 1 | 06 | TWELITE ARIAモードは06 |
8 | センサーデータ数 | 1 | 07 | |
9 | センサーデータ0(ヘッダ) | 4 | 00340003 | 拡張バイトなし、符号なし1バイト、パケットプロパティが3バイト |
a | センサーデータ0 | 3 | 813500 | タイマーイベントで送信した |
b | センサーデータ1(ヘッダ) | 4 | 12053504 | 拡張バイトあり、符号なしLong、タイマーイベント情報 |
c | センサーデータ1 | 4 | 01000000 | タイマーが起床させた |
d | センサーデータ2(ヘッダ) | 4 | 11300802 | 符号なし2バイト、電源電圧 |
e | センサーデータ2 | 2 | 0D20 | 3360mV |
f | センサーデータ3(ヘッダ) | 4 | 11300102 | 符号なし2バイト、ADC1 |
g | センサーデータ3 | 2 | 04ED | 1261mV |
h | センサーデータ4(ヘッダ) | 4 | 00000001 | 拡張バイトなし、符号なし1バイト、磁気センサー |
i | センサーデータ4 | 1 | 80 | 変化なし、オープン |
j | センサーデータ5(ヘッダ) | 4 | 05010002 | 拡張バイトなし、符号あり2バイト、温度 |
k | センサーデータ5 | 2 | 09D0 | 25.12°C |
l | センサーデータ6(ヘッダ) | 4 | 01020002 | 拡張バイトなし、符号なし2バイト、湿度 |
m | センサーデータ6 | 2 | 0F34 | 38.92% |
n | チェックサム1 | 1 | 79 | 1~mまでのLRC |
o | チェックサム2 | 1 | 34 | 1~nまでのCRC8 |