超簡単!標準アプリのデータを取得・操作
monitor_spot_app_twelite
の解説です。最後に、相手先の出力ポートを操作する改変を行います。サンプルスケッチの保存場所
MWings ライブラリを導入していれば、Arduino IDE の ファイル -> スケッチ例 -> MWings -> TWELITE SPOT -> Receive -> monitor_spot_app_twelite からスケッチを開くことができます。

保存場所の表示例
スケッチ
以下はソースコード本体です。
ライブラリのインクルード
4行目では、MWings ライブラリをインクルードしています。
ピン番号の定義
6-11行目では、ピン番号を定義しています。
名称 | 内容 |
---|---|
RST_PIN | TWELITE の RST ピンが接続されているピンの番号 |
PRG_PIN | TWELITE の PRG ピンが接続されているピンの番号 |
LED_PIN | 基板上の ESP32 用 LED が接続されているピンの番号 |
RX1_PIN | TWELITE の RX1 ピンが接続されているピンの番号 |
TX1_PIN | TWELITE の TX1 ピンが接続されているピンの番号 |
TWELITE 設定の定義
13-14行目では、TWELITE SPOT に搭載された TWELITE 親機に適用する設定を定義しています。
名称 | 内容 |
---|---|
TWE_CHANNEL | TWELITE の 周波数チャネル |
TWE_APP_ID | TWELITE の アプリケーション ID |
シリアルポートの設定
19-21行目では、使用するシリアルポートを初期化するとともに、シリアルモニタへ起動メッセージを出力しています。
Serial
は、Arduino IDE の シリアルモニタとの通信に使います。シリアルモニタの設定に合わせて、ボーレートを 115200
bps としています。
一方、Serial2
は、TWELITE SPOT に搭載された TWELITE 親機との通信に使います。こちらも TWELITE 親機の初期設定に合わせて、ボーレートを 115200
bps としています。
TWELITE の設定
24-27行目では、Twelite.begin()
を呼び出し、TWELITE SPOT に搭載された TWELITE 親機の設定と起動を行っています。
パケット受信時のイベントの登録
29-49行目では、Twelite.on()
を呼び出し、送られたデータに対して行う処理を登録しています。
ここでは、受信したパケットの内容をシリアルモニタに出力しています。
上記のイベントは、超簡単!標準アプリからのパケットを受信したときにだけ呼び出されます。
受信したパケットの内容は ParsedAppTwelitePacket
型の引数 packet
に格納されています。
メッセージの内容
メッセージ | 内容 |
---|---|
Packet Timestamp | パケットのタイムスタンプ |
Source Logical ID | 送信元 TWELITE の論理デバイスID |
LQI | 無線通信品質(0~255) |
Supply Voltage | 電源電圧 (mV) |
Digital Input | デジタル入力の状態 |
Analog Input | アナログ入力の状態 |
TWELITE のデータの更新
55行目では、Twelite.update()
を呼び出しています。
相手先の出力ポートの操作
超簡単!標準アプリの入力ポートの状態を取得するだけでなく、超簡単!標準アプリの出力ポートを操作してみましょう。
ここでは、TWELITE SPOT が受信した際の LQI(無線通信品質)に基づき、相手端末が TWELITE SPOT に近づいた際に、相手端末のデジタル出力ポートを点灯させてみます。
スケッチの改変
改変内容
はじめに、16行目へ下記のコードを追加します。
上記のコードでは、送信するコマンドの内容を格納する AppTweliteCommand
を作成しています。
次に、52-54行目へ下記のコードを追加します。
上記のコードでは、AppTweliteCommand
を操作し、Twelite.send()
でコマンドを送信しています。
ここでは、送信先の論理デバイス ID を設定し、出力ポート(DO1)の状態を指定しています。
データの詳細は AppTweliteCommand
のリファレンス をご覧ください。
これでスケッチの改変は終了です。改変後のコードを示します。
動作確認
子機の TWELITE DIP の DO1 ピンと VCC ピンの間に LED と電流制限抵抗を接続してください。
改変したスケッチを書き込むと、TWELITE DIP が TWELITE SPOT に近づいた際(=通信品質がよいとき)に LED が点灯します。