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2024-11-14 現在

導入方法

TWELITE STAGE SDK のインストール方法

動作環境によっては、本アプリケーションの動作に各種設定が必要です。問題が生じた場合には、本資料の記述を参考にして環境を整備してください。

TWELITE STAGE SDK のインストール手順

① アーカイブを取得

各プラットフォーム (Windows / macOS / Linux) 用の TWELITE STAGE SDK を ダウンロード します。

② アーカイブを展開

ダウンロードしたZipアーカイブを展開します。

③ ファイルを確認

展開先のフォルダを確認します。

展開先のフォルダ {MWSTAGE インストール} には、以下が含まれます。

  • TWELITE STAGE APP
    • Windows の場合:TWELITE_Stage.exe(通常版)、TWELITE_Stage_VSCode.exe(VSCode対応版)
    • macOS の場合:TWELITE_Stage.command(通常版)、TWELITE_Stage_VSCode.command(VSCode対応版)
    • Linux の場合:TWELITE_Stage.run(通常版)、TWELITE_Stage_VSCode.run(VSCode対応版)
  • TWELITE_STAGE - TWELITE STAGE APP の関連ファイル
  • MWSDK - ライブラリ、ソースコードなど
  • Tools - ビルドするためのツールチェインなど
  • BIN - TWELITE STAGE APP の [BINから選択]メニューで参照されるTWELITE 向け.BINファイル
  • log - TWELITE STAGE APP のログ機能やデータベースファイルの保存先
  • flask_wsns_db - Python, Flask, sqlite3 による簡易的なサーバ

詳細は「フォルダ構成」をご覧ください。

1 - フォルダ構成

TWELITE STAGE APP のフォルダ構成について

TWELITE STAGE APP は、TWELITE STAGE SDK のフロントエンドアプリケーションとして動作します。

ここでは、そのフォルダ構成について解説します。

MWSTAGE/            : TWELITE STAGE SDK インストール
  TWELITE_Stage.??? : 実行形式 (Windwows .exe, macOS .command, Linux .run)
  TWELITE_Stage.sav : 設定ファイル
  TWELITE_Stage.ini : その他設定
  TWELITE_Stage/    : TWELITE STAGE APP の関連ファイル

  MWSDK/            : MWSDKのライブラリなど
  BIN/              : [BINファイル選択]時の格納先
  log/              : ログ・データベース格納先

  Tools/            : gcc コンパイラなどのツール一式

  flask_wsns_db/    : Python, Flask, sqlite3 による簡易的なサーバ

MWSDK フォルダ

MWSDK/
  Act_samples/        : mwx ライブラリによるサンプルコード
  Wks_TweApps/        : TWELITE APPS のソースコード
  Act_extras/         : mwx ライブラリによるより専門的なサンプル、他のライブラリを引用したもの
  TWENET/             : TWENET ライブラリ (mwx ライブラリなど)
  ChipLib/            : 半導体ライブラリ
  MkFiles/            : Makefile の本体処理部分
  docs/               : ライブラリマニュアルなど
  LICENSE             : MWSDKのライセンス記述
  000manifest         : MWSDKのバージョン情報
  ReleaseNotes.md     : 更新履歴(トップページ)
  ReleaseNotes_en.md  : 更新履歴(英語)
  ReleaseNotes_jp.md  : 更新履歴(日本語)

MWSDK フォルダには、TWELITE のソフトウェアを構築するためのライブラリや、サンプル、TWELITE APPS のソースコードが含まれます。

TWELITE_Stage.sav

TWELITE STAGE APPの設定情報を記録します。

ファイル名は TWELITE STAGE APP 実行形式名 + .sav です。

TWELITE_Stage.ini

.iniファイルの詳細はこちら

  • MWSDK= MWSDK/ フォルダの替わりに別のフォルダを指定したいときに編集します。複数のライブラリバージョンを混在させる場合に便利です。上記の例では MWSDK2020_10 フォルダを利用します。
  • LANG= TWELITE STAGE APP の表示言語を英語にする場合は LANG=en を指定します。

設定の異なる TWELITE STAGE APP を実行する

TWELITE_Stage.exe (Windows の場合) を別のファイル名でコピーします。 例えば TWS1.exe と変更した場合は、TRS1.sav, TRS1.ini という設定ファイルを参照します。

BIN フォルダ

TWELITE STAGE APP の [BINから選択] メニューを選択したときには、このフォルダにある ファームウェアファイル (.BIN) を利用します。

log フォルダ

TWELITE STAGE APP でシリアルポートのログ機能を実行したときには、このフォルダにログファイルを格納します。

グラフ機能を用いた場合のデータベースファイルの格納先や、csvファイルの出力先もこのフォルダです。

Tools フォルダ

gcc, g++ など、クロスコンパイラの toolchain 等が含まれます。

プラットフォームに固有のユーティリティもこのフォルダに格納されます。詳しくは Tools/readme.txt を参照してください。

flask_wsns_db フォルダ

TWELITE STAGE APP のセンサーグラフビューアで作成したデータベースにアクセスするためのPythonのサンプルスクリプトです。 本サンプルでは表やグラフでデータをWebブラウザで閲覧することができます。

詳しくは flask_wsns_db/README.html を参照してください。

ビルドプロジェクトフォルダ

フォルダの検索順

TWELITE STAGE APP は、以下の順でビルドプロジェクトフォルダ (Act_samples など) を検索します。

  1. TWELITE STAGE APP が起動したときのフォルダ
  2. TWELITE STAGE APP の実行形式があるフォルダ
  3. {MWSDKフォルダ}/..
  4. {MWSDKフォルダ}

Wks_Acts

Wks_Acts フォルダを作成した場合には、Act_samples フォルダの替わりに、このフォルダをメニューの[actビルド&書換]メニューから参照します。

2 - プラットフォーム別の注意事項

インストールにおけるプラットフォーム別の注意事項

TWELITE STAGE APP を各プラットフォームにインストールする際の注意事項を記載しています。

2.1 - Windowsへインストールする際の注意事項

TWELITE STAGE APP を Windows へインストールする際の注意事項
Windows

環境

以下の環境で開発・動作確認しています。

  • Windows10 バージョン 1903
  • VisualStudio 2019 (32bit ビルド)

シリアルポートの取り扱い

MONOSTICK や TWELITE R シリーズには、 FTDI社の USBシリアル変換IC(FT230/FT232 シリーズ)を搭載しています。これらを利用するために、デバイスドライバのインストールが必要となる場合があります。

PC がMONOSTICK や TWELITE R を認識しない場合には、 https://www.ftdichip.com より D2XX ドライバをインストールしてください。

Visual C++ ランタイムライブラリの追加インストール

場合によっては、Visual Studio 2019 の Visual C++ 頒布可能コード(ランタイムライブラリ)が必要です。

アプリケーションの起動時にエラーが出て起動しない場合は、本パッケージで再配布している TWELITE_Stage¥INSTALL¥VC_redist.x86.exe を実行するか、マイクロソフト社のウェブサイトから入手してください。なお、再配布バイナリは 32bit です。

2.2 - macOSインストールする際の注意事項

TWELITE STAGE APP を macOS へインストールする際の注意事項
macOS

環境

以下の環境で開発・動作確認しています。

  • macOS 10.14 (Mojave, Intel)
  • macOS 12 (Monterey, Apple Silicon)

依存するソフトウェアや警告ダイアログについて

下記の事象が発生した場合には、 TWELITE_Stage.command の動作のために、実行の許可やインストールが必要です。

  • ツールチェインにはコード署名がなされていますが、コード署名が正しく認証されない場合は、ビルドツールチェイン (ba-elf-gcc など) の実行形式一つずつについて、動作許可を求められる場合があります。
  • ダウンロードアーカイブには署名しておりません。実行時には、インターネットからダウンロードされたアプリケーションとしてセキュリティ警告が出る場合があります。
  • TWELITE_Stage.command をインストールしたパスからの実行許可を要求される場合があります。
  • ビルド実行時に make ユーティリティのインストールダイアログが出る場合があります。

make ユーティリティの追加インストール

場合によっては、make ユーティリティをインストールしなくてはなりません。

コマンドライン (zsh) から make を実行したときに、エラーが出る場合には Command Line Tools をインストールします。


xcode-select --install

インストールが完了したら、make を入力して以下のメッセージの出力を確認します。


make
make: *** No targets specified and no makefile found.  Stop.

シリアルポートの取り扱い

MONOSTICK や TWELITE R シリーズには、 FTDI社 (https://www.ftdichip.com) の USBシリアル変換IC(FT230/FT232 シリーズ)を搭載しています。これらを利用するために、デバイスドライバのインストールが必要となる場合があります。

TWELITE_Stage.command を起動してもシリアルポートが表示されない場合は、FTDI社のドライバをアンロード(無効化)してください。

https://www.ftdichip.com/Drivers/D2XX.htm より D2xxHelper をダウンロードできます。 なお、TWELITE STAGE SDKの TWELITE_Stage/INSTALL フォルダにも同じものを収録しています。

参考:FTDI社デバイスドライバの手動アンロード

FTDI 関連のドライバをアンロードするには、以下のコマンドを実行します。


sudo kextunload -b com.apple.driver.AppleUSBFTDI

2.3 - Linuxへインストールする際の注意事項

TWELITE STAGE APP を Linux へインストールする際の注意事項
Linux

環境

以下の環境で開発・動作確認しています。

  • Ubuntu 16.04, 18.04, 20.04
  • NNLinux Beta8 64bit
  • CentOS 7

シリアルポートの取り扱い

TWELITE STAGE から MONOSTICK や TWELITE-R を認識するには、ftdi_sioモジュールをアンロードし、USBデバイスに対して読み書き権限を与える必要があります。

なお、この設定を自動化するための udev の設定スクリプト(Ubuntu, CentOS) を用意しています。

/etc/udev/rules.d に定義をコピーして、設定をリロードします。 設定後は USB デバイスを抜き差ししてから TWELITE_Stage.run を実行してください。起動直後の画面で USB デバイスが表示されたなら、設定が反映されています。

Ubuntu 16.04, 18.04, 20.04


cd ./MWSTAGE/TWELITE_Stage/INSTALL/ubuntu/
sudo ./set_udev_sudo.sh

定義ファイル(読みやすいように改行しています)

ACTION=="add",
   ATTRS{idVendor}=="0403", ATTRS{idProduct}=="6001",
   MODE="0666",
   RUN+="/bin/sh -c 'rmmod ftdi_sio && rmmod usbserial'"
ACTION=="add",
   ATTRS{idVendor}=="0403", ATTRS{idProduct}=="6015",
   MODE="0666",
   RUN+="/bin/sh -c 'rmmod ftdi_sio && rmmod usbserial'"

Centos 7


cd ./MWSTAGE/TWELITE_Stage/INSTALL/centos/
sudo ./set_udev_sudo.sh

定義ファイル(読みやすいように改行しています)

ACTION=="add",
   ATTRS{idVendor}=="0403", ATTRS{idProduct}=="6001",
   MODE="0666",
   RUN+="/bin/sh -c '/usr/sbin/rmmod ftdi_sio'"
ACTION=="add",
   ATTRS{idVendor}=="0403", ATTRS{idProduct}=="6015",
   MODE="0666",
   RUN+="/bin/sh -c '/usr/sbin/rmmod ftdi_sio'"

アプリケーションの登録

必要に応じて、お使いのデスクトップ環境に合った方法でアプリケーションを登録してください。

Ubuntu 16.04, 18.04, 20.04

Ubuntu用の定義ファイル生成スクリプトを用意しています。


cd ./MWSTAGE/TWELITE_Stage/INSTALL/ubuntu/
./make_launch_icon.sh

このスクリプトは .desktop ファイル(アプリ定義)を $HOME/.local/share/applications に作成します。

スクリプト実行後に、アプリケーション一覧に TWELITE STAGE のアイコンが追加されます。

2.4 - Raspberry Piへインストールする際の注意事項

TWELITE STAGE APP を Raspberry Pi へインストールする際の注意事項
RasPi

TWELITE STAGE APPは、一部を除く Raspberry Pi で動作します。

  • マウスとタッチスクリーンに対応します。
  • ビルドツールチェインが付属しており、コンパイルもできます。
  • 実行形式には、X11版のほかにフレームバッファ版(nox)があるほか、半透明エフェクトなどを省略した軽量版があります。

環境

以下の環境で開発・動作確認しています。

ハードウェア

  • Raspberry Pi 3 Model B
  • LCD Screen: Raspberry Pi Touch Display (7")

ソフトウェア

  • Raspberry PI OS (32bit) Lite (Version:August 2020)

既知の問題・制限事項

  • 1回目の起動で /dev/serial0 の動作に失敗することがあります。
  • Raspberry Pi 4B では /dev/serial0 の動作は未検証です。
  • Raspberry Pi 4B ではタッチスクリーンの動作は未検証です。
  • TWELITE STAGE への入力文字列が/dev/tty1上で動作してるシェルやgettyへ入力文字列がそのまま渡されます。/dev/tty1から起動することを推奨します。
  • 他のインストールや動作のプログラム(X11など)に影響を受けることがあります。

アーカイブの展開

ダウンロードしたアーカイブファイルは、パス名に空白や日本語などが含まれないフォルダに展開します。

以下ではRaspberry Piのホームフォルダに展開しています。


cd /home/pi
unzip MWSTAGE2020_XX_YYYY.zip

フォルダ構成

../MWSTAGE
     TWELITE_Stage.run    TWELITE_Stage アプリ
     BIN/                 ファームウェアBINファイル
     MWSDK/               MWSDK ライブラリなど
     TWELITE_Stage/       TWELITE_Stage アプリ関連ファイル

デバイスドライバ

TWELITE STAGE から MONOSTICK や TWELITE R を認識するためには、ftdi_sioモジュールのアンロードや、USBデバイスに対する読み書き権限の付与が必要です。

この設定を自動化するための udev の設定スクリプトを用意しています。/etc/udev/rules.d に定義をコピーして、設定をリロードしています。設定後は USB デバイスを抜き差ししてから TWELITE_Stage.run を実行してください。起動直後の画面で USB デバイスが表示されたなら、設定が反映されています。


cd ./MWSTAGE/TWELITE_Stage/INSTALL/ubuntu/
sudo ./set_udev_sudo.sh

定義ファイル(読みやすいように改行しています)

ACTION=="add",
   ATTRS{idVendor}=="0403", ATTRS{idProduct}=="6001",
   MODE="0666",
   RUN+="/bin/sh -c 'rmmod ftdi_sio && rmmod usbserial'"
ACTION=="add",
   ATTRS{idVendor}=="0403", ATTRS{idProduct}=="6015",
   MODE="0666",
   RUN+="/bin/sh -c 'rmmod ftdi_sio && rmmod usbserial'"

シリアルポートの取り扱い

上述の環境では、raspi-config よりシリアルポートの設定をすることで /dev/serial0 が利用できます。


sudo raspi-config

メニューより

  "3 Interface Options    Configure connections to peripherals"
  →"P6 Serial Port Enable/disable shell messages on the serial connection"

以下のようにログインシェルとしては利用しない、ハードウェアを有効化するを選択します。

  "Would you like a login shell to be accessible over serial?" -> 
  "Would you like the serial port hardware to be enabled?" → 

配線例

 [TWELITE]               [Raspberry Pi]
  GND  ------------------ Gound (#6,#9,#14,#20,#25,#30,#34,#39のいずれか)
  TXD(DIO6,DIP#10) ------ GPIO15/UART0 RXD (#10)
  PRG(SPIMISO,DIP#7) ---- GPIO23 (#16)
  RXD(DIO7,DIP#3) ------- GPIO14/UART0 TXD (#8)
  RST(RESETN,DIP#21) ---- GPIO22 (#15)
  VCC  ------------------ 3V3 (#1,#17のいずれか)
  SET(DIO12,DIP#15) ----- GPIO12 (#32)
  • TWELITE, Raspberry Pi それぞれのマニュアルを参照してください。
  • DIP# は TWELITE DIP のピン番号です。
  • 上記の配線は TWELITEが安定稼働することを保証するものではありません。

TWELITE STAGE APPの起動

  • フレームバッファ版(nox)はX11のデスクトップ上では動作しません。X11を終了しておきます。
  • TWELITE_Stage.runを実行します。スクリーン画面上のTWELITE STAGE APPが表示されます。

留意事項

  • マウスとタッチパネルに対応します。
  • TWELITE STAGE APP中で、入力した文字はコンソール画面にも表示される場合があります。

その他

/dev/dri エラー

TWELITE_Stage.run の起動時に以下のエラーが出る場合がありますが、無視して構いません。

  "The path /dev/dri/ cannot be opened or is not available"

メモリ不足

CPU数が4以上の場合、ビルド時はCPU数を一つ引いた値の並列コンパイルを実行します(4コアなら3並列)。 場合によってはメモリ不足が発生するかもしれません。その場合は並列数を変更してください。

Raspberry Pi 4