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2024-04-25 現在

アリアアプリ マニュアル

温度・湿度を無線でお知らせ。
アリアアプリ(App_ARIA)は磁気・湿度・温度センサータグ TWELITE ARIA専用のアプリです。

1 - アリアアプリ マニュアル

最新版

TWELITE ARIAは無線マイコンTWELITE、温湿度センサー、磁気センサー、コイン電池ホルダ、アンテナをワンパッケージにしたものです。専用のCUEアプリ(ソフトウエア)があらかじめ書き込まれており、コイン型電池(CR2032)を入れるとすぐに動作を開始します。省電力で年単位の連続稼働も可能です。

無線タグを活用するアイデアを持っているがハードウエアやソフトウエアは苦手、または開発リソースが限られているという場合に最適です。

TWELITE ARIAは同時に複数台使用することができ、下図のように親機1台で複数の温湿度、扉の開閉状態のデータを受信することが可能です。

複数台の子機を使うイメージ

複数台の子機を使用可能

親機・中継機アプリ(App_Wings)を書き込んだMONOSTICKTWELITE UARTなどを親機としてご使用いただけます。
親機のシリアル出力の書式は以下のページをご確認ください。

アリアアプリ

また、通信距離が足りない場合、親機・中継機アプリを書き込んだTWELITEで中継することで、通信距離を延長することが可能です。

中継機を使用するイメージ

中継機を使用可能

中継機の使用方法は以下のページをご確認ください。

中継機モード

TWELITE ARIAのデータシートは以下のページをご参照ください。

TWELITE ARIA データシート

製品ページ

TWELITE ARIA

1.1 - 各部の説明

TWELITE ARIA 各部の説明
各部の説明

TWELITE ARIA

1. TWELITE

TWELITE-トワイライトはセンサーの値を読み取ったり無線でデータを送受信する無線マイコンです。

2. LED

相手側の端末からLEDを点灯・消灯させることが出来ます。

3. 7Pインターフェイス

アプリの設定や書き込み時に使用するための標準インターフェイスです。

以下は信号ピンの対応表です。

名称信号名説明
GNDGND電源のマイナス側
TXDDIO6シリアル通信線(PC側はRX端子に接続)
PRGSPIMISOGNDに接続してリセットし、開放またはVCCに接続するとプログラムモードに遷移
RXDDIO7シリアル通信線(PC側はTX端子に接続)
RSTRESETNGNDに接続するとリセット
VCCVCC電源のプラス側
SET-拡張制御信号

4. 温湿度センサー

温湿度XYZの3方向の加速度を検出するセンサーです。

5. I2C拡張端子

I2Cセンサーを拡張するための端子です。

6. 磁気センサー

磁石の近接を感知するセンサーです。磁石の極性がSかNかの判別もできます。

7. 電池ホルダー

CR2032用の電池ホルダーです。

8. 基板アンテナ

基板アンテナ(MW-A-P1934)です。基板上に回路パターンで構成されたアンテナです。

1.2 - 使用方法

TWELITE ARIAの使用方法
TWELITE ARIAの使用方法を2つのステップに分けて説明します。

1.2.1 - 動作確認

MONOSTICKとPCを使用して、TWELITE ARIAの動作確認を行う
TWELITE CUEとMONOSTICKを使用して温度を計測してみましょう。

必要なもの

  1. TWELITE CUE
  2. MONOSTICK

電池を入れる

CR2032電池の+側を電池ホルダー(+)の向きで差し込みます。TWELITE CUEのLEDが3回点滅すれば正常です。
起動後は5秒毎に送信をし、送信時にLEDが1回点滅します。

電池の装着方法の説明図

電池の装着

また、TWELITE ARIAの電池ホルダーは構造上、半田付け部が外れやすいため、以下に注意して電池を挿入してください。

  • コイン電池の取り外し時には電池ホルダーの半田付け部に力がかかりにくくなるように、電池ホルダーを上から軽く指で押さえながらコイン電池を取り外すことを推奨します。
  • TWELITE ARIAの運用時は、専用ケースで電池ホルダーを上から押さえながら使用することを推奨します。

固定用磁石を取り付ける

図の位置の窪みに磁石を取り付けると、TWELITE ARIAを金属面に貼り付けることができます。必要に応じてお使いください。

磁石の設置箇所

磁石の設置箇所

ケースに入れる

丸印で示したようにケースの縁にある爪に引っ掛けて収めてください。

基板の挿入方法の説明図

基板の挿入

ケースを開ける

ケースの切り込みにコインを差し込みこじ開けてください。

コインを差し込む場所の説明図

コインを差し込む場所

親機・中継機の準備

通信相手として親機が必要です。通信距離を延長する場合は中継機が使用できます。親機、中継機にはMONOSTCK - モノスティックを使用することができます。

MONOSTCK - モノスティックのアプリは親機・中継機アプリ Wings-ウイングスのバージョンv1-01-4以上を書き込んでください。

動作確認をする

TWELITE ARIAを動かしたり、磁石を近づけたりして、パソコンに接続したMONOSTICKで受信したデータを確認してみましょう。

TWELITE STAGE SDKの準備

まず最初にTWELITE STAGE SDKの最新版をパソコンにインストールします。

TWELITE STAGE APPを起動する

  1. MONOSTICKをパソコンのUSBポートに接続します。
  2. インストールしたTWELITE STAGE SDKのMWSTAGEフォルダ内の以下のファイルをダブルクリックしてください。
    ・TWELITE_stage.exe(Windows)
    ・TWELITE_stage.command(macOS)
    ・TWELITE_stage.run(Linux)
    起動するとUSBに接続されたMONOSTICKが画面上に表示されます。
  3. シリアルポート選択画面から1: MONOSTICKを選択してください。
  4. デバイスを選択するとTWELITE STAGE APPのトップメニュー画面が表示されます。

親機の準備

通信相手として親機が必要です。親機にはMONOSTCK - モノスティックを使用することができます。
以下の手順で親機・中継機アプリ Wings-ウイングスをMONOSTICK - モノスティックに書き込んでください。

  1. トップメニューから 2:アプリの書換 > 1:BINから選択を選択してください。
  2. MONOSTICK BLUE を使用している場合はApp_Wings_MONOSTICK_BLUE_… を選択し、MONOSTICK RED を使用している場合はApp_Wings_MONOSTICK_RED_… を選択してください。
  3. 書き込み完了後はインタラクティブモードに入らずにESCキーを長押ししてトップメニューに戻ってください。

ビューアを選択する

  1. トップメニューから 1:ビューア > 4: CUE/ARIAビューア を選択します。
  2. TWELITE ARIA タブをクリックします。
TWELITE ARIAビューアの画面

TWELITE ARIAビューア

TWELITE ARIAの動作確認をする

温度、湿度を計測する

5秒ごとに温湿度の値が更新されます。

磁石を検出させる

  • 磁石のN極を磁気センサーに近づけると「[N極]」と表示されます。
  • 磁石のS極を磁気センサーに近づけると「[S極]」と表示されます。
  • 磁石を磁気センサーから遠ざけると「 —- 」と表示されます。

モードを変更する

モードを変更することで、TWELITE ARIAの振る舞いを変更することができます。

詳しくは以下のページをご確認ください。

モード選択

設定を変更する

グループ分けや送信頻度の変更などはインタラクティブモードで設定できます。

インタラクティブモードへの移行方法は以下のページをご確認ください。

設定方法

また、設定できる項目については以下のページをご確認ください。

インタラクティブモード

ログを出力する

パルスクリプトで温湿度などのデータをCSV形式でログに出力することができます。

詳しくは以下のページをご確認ください。

パルスクリプト

グラフを描画する

パルビューアで温湿度や磁気センサーの値をグラフで見ることができます。

詳しくは以下のページをご確認ください。

パルビューア

1.2.2 - モード選択

動作モード変更によってTWELITE ARIAの振る舞いをカスタマイズ
TWELITE ARIAはTWELITE ARIAモードと開閉センサーパルモードの2種類があります。

TWELITE ARIAモード

TWELITE ARIAの初期設定モードです。

温湿度計測とドアの開閉の検知を同時に行うことができるオールインワンモードです。

開閉センサーパルモード

開閉センサーパルとして動作するモードです。

ドアの開閉や工場設備の稼働状況を計測する場合は本モードを使用します。

1.2.2.1 - TWELITE ARIAモード

初期設定のモード
温湿度の計測、磁石の有無のすべてを試すことができるオールインワンモードです。

工場出荷時は本モードに設定されております。

設定

本モードを使用する場合は以下の項目を設定してください。

設定コマンド設定項目設定値備考
pセンサ固有パラメータの設定00000000

親機の出力

以下の出力例をもとに出力メッセージを解説します。

:80000000C90005810A07B701800607003400038135001205350401000000113008020D1611300102055E0000000180050100020A3A0102000211B3DF13
 ^^^^^^^1^2^^^3^^^^^^^4^5^6^7^8^^^^^^^^^^^^^9^^^^^^^^^^^^^^^a^^^^^^^b^^^c^^^^^^^d^^^e^^^^^^^f^g^^^^^^^h^^^i^^^^^^^j^^^k^l^m
意味バイト数データ例備考
1中継機シリアルID480000000
2LQI1C9
3続き番号20005
4送信元シリアルID4810A07B7
5送信元LID101
6センサー種別180
7PAL IDとPAL Ver106TWELITE ARIA
8センサーデータ数1077
9センサーデータ0700340003813500

イベントデータあり

タイマー起床

aセンサーデータ181205350401000000タイマー0で起床
bセンサーデータ2 (ヘッダ)411300802

2バイト、拡張ビット有
電圧(電源電圧)

cセンサーデータ220D163350mV
dセンサーデータ3 (ヘッダ)411300102

2バイト、拡張ビット有
電圧(ADC1)

eセンサーデータ32055E1432mV
fセンサーデータ4 (ヘッダ)400000001

1バイト、拡張ビットなし

ホールIC

gセンサーデータ4180オープン(変化なし)
hセンサーデータ5 (ヘッダ)405010002

符号あり2バイト

温度

iセンサーデータ520A3A26.18°C
jセンサーデータ6 (ヘッダ)401020002符号なし2バイト 
kセンサーデータ6211B345.31%
lチェックサム11DF1~lのCRC8
mチェックサム21131~mのLRC

代表的な電池寿命

  • 5秒に1度の定期送信のみの場合、約340日
  • 5秒に1度の定期送信 + 1分に1度磁石を近づけた場合、約300日
  • 1分に1度の定期送信のみの場合、約4年
  • 1分に1度の定期送信 + 1分に1度磁石を近づけた場合、約2.5年

1.2.2.2 - 開閉センサーパルモード

開閉センサーパルとして動作するモード
モノに装着し、磁石の有無で開閉を知ることができるモードです。

設定

本モードを使用する場合は以下の項目を設定してください。

設定コマンド設定項目設定値備考
pセンサ固有パラメータの設定04000000
設定方法は設定方法をご確認ください。

親機の出力

親機の出力はこちらの開閉センサーをご確認ください。

代表的な電池寿命

1日に200回の開閉を行なった場合、約4年です。(含1分毎の定期送信)
1日に0回の開閉を行なった場合、約4.5年です。(含1分毎の定期送信)

1.3 - 設定方法

TWELITE ARIAの設定方法

TWELITE ARIAを設定する方法は以下の2種類あります。

設定できる内容に関してはインタラクティブモードをご確認ください。

OTAによる設定

OTAとはOver the Airの略です。非接触での通信を意味します。OTA設定はインタラクティブモードでの設定をケーブル接続不要で行う機能です。

OTAを実行するには MONOSTICK-モノスティックが必要です。

TWELITE R2を使用する設定

TWELITE CUEの7PインターフェイスにTWELITE R2を接続してインタラクティブモードで設定を行うことも可能です。

1.3.1 - OTAによる設定

TWELITE ARIAとMONOSTICKとの無線通信による設定

OTAによる設定手順

以下の手順でOTAによる設定を行います。

  1. TWELITE STAGE APPを起動する。
    パソコンにTWELITE STAGE SDKをインストールし、MWSTAGEフォルダ内のTWELITE_stageファイルをダブルクリックする。\

  2. MONOSTICKにOTA設定用のアプリを書き込む。
    TWELITE STAGE APPのトップメニューから
    2: アプリ書換>3: TWELITE APPS ビルド&書換> 2: App_ARIA_OTA
    を選択する。\

  3. インタラクティブモードで設定値を入力する。
    TWELITE STAGE APPのトップメニューから3: インタラクティブモードを選択して値を変更し保存する。\

  4. OTA設定を実行する。
    MONOSTICKから約20cm以内の距離で、TWELITE ARIAの磁気センサーに磁石を近づけたり遠ざけたりを5回以上繰り返し、TWELITE ARIAのLEDが点滅することを確認する。\

  5. MONOSTICKの出力を確認する。
    MONOSTICKより以下のようなメッセージが出力することを確認する。
    出力されない場合は、こちらを確認する。

OTAの成功時の出力

OTAがうまくいかなかった場合

OTAが何らかの原因でうまくいかなかった場合、MONOSTICKから以下のように出力されます。

エラー出力エラー内容

OTA FAILURE

OTA request TS=20515[ms]
LQI:63 (RF strength, >= 100)

SID:810BA765

TWELITE ARIA:v1.0.0

Protocol Version:0x11

— LQI is small. Please make TWELITE ARIA closer. —

MONOSTICKとTWELITE ARIAの距離が遠い場合に出力されるエラーです。

TWELITE ARIAとMONOSTICKをもっと近接させた状態で電源を入れなおすか磁気センサーの近くで磁石をスライドさせてください。

1.3.2 - TWELITE R2による設定

TWELITE ARIAとTWELITE R2を有線接続して行う設定
TWELITE R2との接続方法

TWELITE R2との接続

TWELITE R2を使用して設定する場合は以下の手順で設定してください。

  1. TWELITE STAGE APPを起動する。
    パソコンにTWELITE STAGE SDKをインストールし、MWSTAGEフォルダ内のTWELITE_stageファイルをダブルクリックする。
  2. インタラクティブモードで設定値を入力する。
    TWELITE STAGE APPのトップメニューから 3:インタラクティブモード を選択して値を変更し保存する。

1.4 - インタラクティブモード

TWELITE ARIAのインタラクティブモード
インタラクティブモードでアプリの詳細設定を行うことができます。

ここではTWELITE ARIA固有の機能を説明します。共通機能については、インタラクティブモード(共通機能) を参照してください。

インタラクティブモードに入ると以下の画面が表示されます。

--- CONFIG/App_ARIA V1-00-0/SID=0x810ba765/LID=0x01 ---
 a: set Application ID (0x67720102)
 i: set Device ID (--)
 c: set Channels (18)
 x: set Tx Power (13)
 b: set UART baud (38400)
 B: set UART option (8N1)
 k: set Enc Key (0xA5A5A5A5)
 o: set Option Bits (0x00000001)
 t: set Transmission Interval (5)
 p: set Senser Parameter (0x00000000)
---
 S: save Configuration
 R: reset to Defaults

設定コマンド一覧

コマンド設定項目初期値説明
aアプリケーションID0x67720102同一の周波数チャネルを複数のグループで使用することが可能です。値は32ビットで設定します。
i論理デバイスID子機の論理デバイスIDを設定します。1~100までの値を設定できます。
c周波数チャネルの設定18チャネル(11~26)を選択します。省電力動作を優先する観点から、複数チャネルの指定は無効としています。
x送信出力の設定13

1桁、または2桁の数字を指定します。2桁目は省略可能です。 1桁目は、送信出力を設定します。3が最強で2,1,0と1段階小さくなるたびに -11.5db 出力が低下します。出力を制限し電波の有効伝達範囲を小さくしたい場合に使用します。ただし、伝達可能距離は環境(ノイズ・遮蔽物など)に影響を受けます。
※ 理論上の伝達距離は 6db 出力が小さくなるたびに 1/2 になりますので、1段階小さくすることで伝達距離は約1/4になります。 2桁目は再送回数を設定します。2桁目は 0~9を指定し、0はデフォルトで再送なし、1~9は再送回数に対応します。
例:
3 -> 再送なし・最強出力(デフォルト、省略時)
42 -> 再送4回・出力は2(1段階弱める)

bUARTボーレートの設定115200入力値にかかわらず115200bps固定です。
BUARTパリティの設定8N1入力値にかかわらず8N1で固定です。
k暗号化鍵の設定0xA5A5A5A5暗号化鍵を入力します。32bitの16進数を設定します。通信グループ内は全て同一の値に設定してください。
oオプションビットの設定0x00000001各種詳細設定ができます。
t送信間隔の設定5定期送信パケットの送信間隔を秒単位で設定します。1〜4095の値で指定可能です。範囲外の設定をした場合の動作は不定です。
pセンサ固有パラメータの設定0PALごとに決められたパラメータの設定をします。0以上の16進数で指定できます。
S設定値の保存設定を保存し、モジュールを再起動します。
R初期値に設定を戻す設定を初期化します。他の操作を行わず、続けてS キーによる設定の保存を行うとセーブ領域のクリアを行います。

オプションビットの設定

オプションビット設定値を各ビットごとに解説します。

ビット(16進)説明
ビット(16進)説明
0x00000001

各中継機または親機宛に送信し、受信した中継機すべての情報が親機に転送され、シリアル出力されます。
この場合、複数の受信パケットを分析する事で一番近くで受信したルータを特定することができます。

0x00000040OTAを無効にする。
0x00001000暗号化通信を有効にします。(相手側の暗号化設定もしてください。)
0x00010000UART通信でのメッセージ出力を有効にします。

1.5 - 使用上の注意

TWELITE ARIAの使用上の注意

ケースの防水性能について

TWELITE ARIAのケースは防水仕様ではありません。

屋外で使用する場合は、以下の対策などが考えられますが、防水方法についてはお客様が検討・評価いただきますようお願いいたします。

  • ケースの合わせ目を防水テープなどで封をする
  • 空気穴に通気テープを張り付ける
  • ねじ止め穴にOリングをいれる
  • ねじをしっかり締める