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アリアアプリ マニュアル
- 1: アリアアプリ マニュアル
- 1.1: 各部の説明
- 1.2: 使用方法
- 1.2.1: 動作確認
- 1.2.2: モード選択
- 1.2.2.1: TWELITE ARIAモード
- 1.2.2.2: 開閉センサーパルモード
- 1.3: 設定方法
- 1.3.1: OTAによる設定
- 1.3.2: TWELITE R2による設定
- 1.4: インタラクティブモード
- 1.5: 使用上の注意
1 - アリアアプリ マニュアル
TWELITE ARIAは無線マイコンTWELITE、温湿度センサー、磁気センサー、コイン電池ホルダ、アンテナをワンパッケージにしたものです。専用のCUEアプリ(ソフトウエア)があらかじめ書き込まれており、コイン型電池(CR2032)を入れるとすぐに動作を開始します。省電力で年単位の連続稼働も可能です。
無線タグを活用するアイデアを持っているがハードウエアやソフトウエアは苦手、または開発リソースが限られているという場合に最適です。
TWELITE ARIAは同時に複数台使用することができ、下図のように親機1台で複数の温湿度、扉の開閉状態のデータを受信することが可能です。
最大接続台数に物理的な制限はありませんが、良好な通信を行うためには通信間隔をある程度広く設定していただく必要があります。
詳しい説明はこちらをご確認ください。
親機・中継機アプリ(App_Wings)を書き込んだMONOSTICKやTWELITE UARTなどを親機としてご使用いただけます。
親機のシリアル出力の書式は以下のページをご確認ください。
また、通信距離が足りない場合、親機・中継機アプリを書き込んだTWELITEで中継することで、通信距離を延長することが可能です。
中継機の使用方法は以下のページをご確認ください。
TWELITE ARIAのデータシートは以下のページをご参照ください。
製品ページ
1.1 - 各部の説明
1. TWELITE
TWELITE-トワイライトはセンサーの値を読み取ったり無線でデータを送受信する無線マイコンです。
2. LED
相手側の端末からLEDを点灯・消灯させることが出来ます。
3. 7Pインターフェイス
アプリの設定や書き込み時に使用するための標準インターフェイスです。
以下は信号ピンの対応表です。
名称 | 信号名 | 説明 |
---|---|---|
GND | GND | 電源のマイナス側 |
TXD | DIO6 | シリアル通信線(PC側はRX端子に接続) |
PRG | SPIMISO | GNDに接続してリセットし、開放またはVCCに接続するとプログラムモードに遷移 |
RXD | DIO7 | シリアル通信線(PC側はTX端子に接続) |
RST | RESETN | GNDに接続するとリセット |
VCC | VCC | 電源のプラス側 |
SET | - | 拡張制御信号 |
4. 温湿度センサー
温湿度XYZの3方向の加速度を検出するセンサーです。
5. I2C拡張端子
I2Cセンサーを拡張するための端子です。
6. 磁気センサー
磁石の近接を感知するセンサーです。磁石の極性がSかNかの判別もできます。
7. 電池ホルダー
CR2032用の電池ホルダーです。
8. 基板アンテナ
基板アンテナ(MW-A-P1934)です。基板上に回路パターンで構成されたアンテナです。
1.2 - 使用方法
1.2.1 - 動作確認
必要なもの
- TWELITE CUE
- MONOSTICK
電池を入れる
CR2032電池の+側を電池ホルダー(+)の向きで差し込みます。TWELITE CUEのLEDが3回点滅すれば正常です。
起動後は5秒毎に送信をし、送信時にLEDが1回点滅します。
また、TWELITE ARIAの電池ホルダーは構造上、半田付け部が外れやすいため、以下に注意して電池を挿入してください。
- コイン電池の取り外し時には電池ホルダーの半田付け部に力がかかりにくくなるように、電池ホルダーを上から軽く指で押さえながらコイン電池を取り外すことを推奨します。
- TWELITE ARIAの運用時は、専用ケースで電池ホルダーを上から押さえながら使用することを推奨します。
固定用磁石を取り付ける
図の位置の窪みに磁石を取り付けると、TWELITE ARIAを金属面に貼り付けることができます。必要に応じてお使いください。
ケースに入れる
丸印で示したようにケースの縁にある爪に引っ掛けて収めてください。
ケースを開ける
ケースの切り込みにコインを差し込みこじ開けてください。
親機・中継機の準備
通信相手として親機が必要です。通信距離を延長する場合は中継機が使用できます。親機、中継機にはMONOSTCK - モノスティックを使用することができます。
MONOSTCK - モノスティックのアプリは親機・中継機アプリ Wings-ウイングスのバージョンv1-01-4以上を書き込んでください。
動作確認をする
TWELITE ARIAを動かしたり、磁石を近づけたりして、パソコンに接続したMONOSTICKで受信したデータを確認してみましょう。
TWELITE STAGE SDKの準備
まず最初にTWELITE STAGE SDKの最新版をパソコンにインストールします。
TWELITE STAGE APPを起動する
- MONOSTICKをパソコンのUSBポートに接続します。
- インストールしたTWELITE STAGE SDKのMWSTAGEフォルダ内の以下のファイルをダブルクリックしてください。
・TWELITE_stage.exe(Windows)
・TWELITE_stage.command(macOS)
・TWELITE_stage.run(Linux)
起動するとUSBに接続されたMONOSTICKが画面上に表示されます。 - シリアルポート選択画面から1: MONOSTICKを選択してください。
- デバイスを選択するとTWELITE STAGE APPのトップメニュー画面が表示されます。
親機の準備
通信相手として親機が必要です。親機にはMONOSTCK - モノスティックを使用することができます。
以下の手順で親機・中継機アプリ Wings-ウイングスをMONOSTICK - モノスティックに書き込んでください。
- トップメニューから 2:アプリの書換 > 1:BINから選択を選択してください。
- MONOSTICK BLUE を使用している場合はApp_Wings_MONOSTICK_BLUE_… を選択し、MONOSTICK RED を使用している場合はApp_Wings_MONOSTICK_RED_… を選択してください。
- 書き込み完了後はインタラクティブモードに入らずにESCキーを長押ししてトップメニューに戻ってください。
ビューアを選択する
- トップメニューから 1:ビューア > 4: CUE/ARIAビューア を選択します。
- TWELITE ARIA タブをクリックします。
TWELITE ARIAの動作確認をする
温度、湿度を計測する
5秒ごとに温湿度の値が更新されます。
磁石を検出させる
- 磁石のN極を磁気センサーに近づけると「[N極]」と表示されます。
- 磁石のS極を磁気センサーに近づけると「[S極]」と表示されます。
- 磁石を磁気センサーから遠ざけると「 —- 」と表示されます。
モードを変更する
モードを変更することで、TWELITE ARIAの振る舞いを変更することができます。
詳しくは以下のページをご確認ください。
設定を変更する
グループ分けや送信頻度の変更などはインタラクティブモードで設定できます。
インタラクティブモードへの移行方法は以下のページをご確認ください。
また、設定できる項目については以下のページをご確認ください。
ログを出力する
パルスクリプトで温湿度などのデータをCSV形式でログに出力することができます。
詳しくは以下のページをご確認ください。
グラフを描画する
パルビューアで温湿度や磁気センサーの値をグラフで見ることができます。
詳しくは以下のページをご確認ください。
1.2.2 - モード選択
TWELITE ARIAモード
TWELITE ARIAの初期設定モードです。
温湿度計測とドアの開閉の検知を同時に行うことができるオールインワンモードです。
開閉センサーパルモード
開閉センサーパルとして動作するモードです。
ドアの開閉や工場設備の稼働状況を計測する場合は本モードを使用します。
1.2.2.1 - TWELITE ARIAモード
工場出荷時は本モードに設定されております。
設定
本モードを使用する場合は以下の項目を設定してください。
設定コマンド | 設定項目 | 設定値 | 備考 |
---|---|---|---|
p | センサ固有パラメータの設定 | 00000000 |
親機の出力
以下の出力例をもとに出力メッセージを解説します。
:80000000C90005810A07B701800607003400038135001205350401000000113008020D1611300102055E0000000180050100020A3A0102000211B3DF13
^^^^^^^1^2^^^3^^^^^^^4^5^6^7^8^^^^^^^^^^^^^9^^^^^^^^^^^^^^^a^^^^^^^b^^^c^^^^^^^d^^^e^^^^^^^f^g^^^^^^^h^^^i^^^^^^^j^^^k^l^m
意味 | バイト数 | データ例 | 備考 | |
1 | 中継機シリアルID | 4 | 80000000 | |
2 | LQI | 1 | C9 | |
3 | 続き番号 | 2 | 0005 | |
4 | 送信元シリアルID | 4 | 810A07B7 | |
5 | 送信元LID | 1 | 01 | |
6 | センサー種別 | 1 | 80 | |
7 | PAL IDとPAL Ver | 1 | 06 | TWELITE ARIA |
8 | センサーデータ数 | 1 | 07 | 7 |
9 | センサーデータ0 | 7 | 00340003813500 | イベントデータあり タイマー起床 |
a | センサーデータ1 | 8 | 1205350401000000 | タイマー0で起床 |
b | センサーデータ2 (ヘッダ) | 4 | 11300802 | 2バイト、拡張ビット有 |
c | センサーデータ2 | 2 | 0D16 | 3350mV |
d | センサーデータ3 (ヘッダ) | 4 | 11300102 | 2バイト、拡張ビット有 |
e | センサーデータ3 | 2 | 055E | 1432mV |
f | センサーデータ4 (ヘッダ) | 4 | 00000001 | 1バイト、拡張ビットなし ホールIC |
g | センサーデータ4 | 1 | 80 | オープン(変化なし) |
h | センサーデータ5 (ヘッダ) | 4 | 05010002 | 符号あり2バイト 温度 |
i | センサーデータ5 | 2 | 0A3A | 26.18°C |
j | センサーデータ6 (ヘッダ) | 4 | 01020002 | 符号なし2バイト |
k | センサーデータ6 | 2 | 11B3 | 45.31% |
l | チェックサム1 | 1 | DF | 1~lのCRC8 |
m | チェックサム2 | 1 | 13 | 1~mのLRC |
代表的な電池寿命
- 5秒に1度の定期送信のみの場合、約340日
- 5秒に1度の定期送信 + 1分に1度磁石を近づけた場合、約300日
- 1分に1度の定期送信のみの場合、約4年
- 1分に1度の定期送信 + 1分に1度磁石を近づけた場合、約2.5年
1.2.2.2 - 開閉センサーパルモード
設定
本モードを使用する場合は以下の項目を設定してください。
設定コマンド | 設定項目 | 設定値 | 備考 |
---|---|---|---|
p | センサ固有パラメータの設定 | 04000000 |
親機の出力
親機の出力はこちらの開閉センサーをご確認ください。
代表的な電池寿命
1日に200回の開閉を行なった場合、約4年です。(含1分毎の定期送信)
1日に0回の開閉を行なった場合、約4.5年です。(含1分毎の定期送信)
1.3 - 設定方法
TWELITE ARIAを設定する方法は以下の2種類あります。
設定できる内容に関してはインタラクティブモードをご確認ください。
OTAによる設定
OTAとはOver the Airの略です。非接触での通信を意味します。OTA設定はインタラクティブモードでの設定をケーブル接続不要で行う機能です。
OTAを実行するには MONOSTICK-モノスティックが必要です。
TWELITE R2を使用する設定
TWELITE CUEの7PインターフェイスにTWELITE R2を接続してインタラクティブモードで設定を行うことも可能です。
1.3.1 - OTAによる設定
OTAによる設定手順
以下の手順でOTAによる設定を行います。
TWELITE STAGE APPを起動する。
パソコンにTWELITE STAGE SDKをインストールし、MWSTAGEフォルダ内のTWELITE_stageファイルをダブルクリックする。\MONOSTICKにOTA設定用のアプリを書き込む。
TWELITE STAGE APPのトップメニューから
2: アプリ書換>3: TWELITE APPS ビルド&書換> 2: App_ARIA_OTA
を選択する。\インタラクティブモードで設定値を入力する。
TWELITE STAGE APPのトップメニューから3: インタラクティブモードを選択して値を変更し保存する。\OTA設定を実行する。
MONOSTICKから約20cm以内の距離で、TWELITE ARIAの磁気センサーに磁石を近づけたり遠ざけたりを5回以上繰り返し、TWELITE ARIAのLEDが点滅することを確認する。\MONOSTICKの出力を確認する。
MONOSTICKより以下のようなメッセージが出力することを確認する。
出力されない場合は、こちらを確認する。
OTAがうまくいかなかった場合
OTAが何らかの原因でうまくいかなかった場合、MONOSTICKから以下のように出力されます。
エラー出力 | エラー内容 |
OTA FAILURE OTA request TS=20515[ms] SID:810BA765 TWELITE ARIA:v1.0.0 Protocol Version:0x11 — LQI is small. Please make TWELITE ARIA closer. — | MONOSTICKとTWELITE ARIAの距離が遠い場合に出力されるエラーです。 TWELITE ARIAとMONOSTICKをもっと近接させた状態で電源を入れなおすか磁気センサーの近くで磁石をスライドさせてください。 |
1.3.2 - TWELITE R2による設定
TWELITE R2を使用して設定する場合は以下の手順で設定してください。
- TWELITE STAGE APPを起動する。
パソコンにTWELITE STAGE SDKをインストールし、MWSTAGEフォルダ内のTWELITE_stageファイルをダブルクリックする。 - インタラクティブモードで設定値を入力する。
TWELITE STAGE APPのトップメニューから 3:インタラクティブモード を選択して値を変更し保存する。
1.4 - インタラクティブモード
ここではTWELITE ARIA固有の機能を説明します。共通機能については、インタラクティブモード(共通機能) を参照してください。
インタラクティブモードに入ると以下の画面が表示されます。
--- CONFIG/App_ARIA V1-00-0/SID=0x810ba765/LID=0x01 ---
a: set Application ID (0x67720102)
i: set Device ID (--)
c: set Channels (18)
x: set Tx Power (13)
b: set UART baud (38400)
B: set UART option (8N1)
k: set Enc Key (0xA5A5A5A5)
o: set Option Bits (0x00000001)
t: set Transmission Interval (5)
p: set Senser Parameter (0x00000000)
---
S: save Configuration
R: reset to Defaults
設定コマンド一覧
コマンド | 設定項目 | 初期値 | 説明 |
---|---|---|---|
a | アプリケーションID | 0x67720102 | 同一の周波数チャネルを複数のグループで使用することが可能です。値は32ビットで設定します。 |
i | 論理デバイスID | – | 子機の論理デバイスIDを設定します。1~100までの値を設定できます。 |
c | 周波数チャネルの設定 | 18 | チャネル(11~26)を選択します。省電力動作を優先する観点から、複数チャネルの指定は無効としています。 |
x | 送信出力の設定 | 13 | 1桁、または2桁の数字を指定します。2桁目は省略可能です。 1桁目は、送信出力を設定します。3が最強で2,1,0と1段階小さくなるたびに -11.5db 出力が低下します。出力を制限し電波の有効伝達範囲を小さくしたい場合に使用します。ただし、伝達可能距離は環境(ノイズ・遮蔽物など)に影響を受けます。 |
b | UARTボーレートの設定 | 115200 | 入力値にかかわらず115200bps固定です。 |
B | UARTパリティの設定 | 8N1 | 入力値にかかわらず8N1で固定です。 |
k | 暗号化鍵の設定 | 0xA5A5A5A5 | 暗号化鍵を入力します。32bitの16進数を設定します。通信グループ内は全て同一の値に設定してください。 |
o | オプションビットの設定 | 0x00000001 | 各種詳細設定ができます。 |
t | 送信間隔の設定 | 5 | 定期送信パケットの送信間隔を秒単位で設定します。1〜4095の値で指定可能です。範囲外の設定をした場合の動作は不定です。 |
p | センサ固有パラメータの設定 | 0 | PALごとに決められたパラメータの設定をします。0以上の16進数で指定できます。 |
S | 設定値の保存 | 設定を保存し、モジュールを再起動します。 | |
R | 初期値に設定を戻す | 設定を初期化します。他の操作を行わず、続けてS キーによる設定の保存を行うとセーブ領域のクリアを行います。 |
オプションビットの設定
オプションビット設定値を各ビットごとに解説します。
ビット(16進) | 説明 |
---|---|
ビット(16進) | 説明 |
0x00000001 | 各中継機または親機宛に送信し、受信した中継機すべての情報が親機に転送され、シリアル出力されます。 |
0x00000040 | OTAを無効にする。 |
0x00001000 | 暗号化通信を有効にします。(相手側の暗号化設定もしてください。) |
0x00010000 | UART通信でのメッセージ出力を有効にします。 |
1.5 - 使用上の注意
ケースの防水性能について
TWELITE ARIAのケースは防水仕様ではありません。
屋外で使用する場合は、以下の対策などが考えられますが、防水方法についてはお客様が検討・評価いただきますようお願いいたします。
- ケースの合わせ目を防水テープなどで封をする
- 空気穴に通気テープを張り付ける
- ねじ止め穴にOリングをいれる
- ねじをしっかり締める