パルアプリ(App_PAL)は、無線タグシステム TWELITE PAL シリーズ専用のアプリです。
工場出荷時の TWELITE BLUE / RED PAL へインストールしています。
セクションの複数ページをまとめています。 印刷またはPDF形式で保存...
パルアプリ(App_PAL)は、無線タグシステム TWELITE PAL シリーズ専用のアプリです。
工場出荷時の TWELITE BLUE / RED PAL へインストールしています。
資料の取り扱いについてをご参照ください。
お気付きの点がありましたら、当サポート窓口にご連絡ください。
パルアプリ(App_PAL
)を書き込むには TWELITE STAGE SDK をインストールして、TWELITE STAGE アプリを使って書き換えてください。
App_PAL_EndDevice
が子機用です。
以前は親機用として App_PAL_Parent
を同梱していましたが、現在は App_Wings
へ統合されています。
1つの親機と通信できる子機の数は、親機へ届くパケットの数によって決まります。
例えば、1つの子機が連続で加速度を送信する場合は、1対1通信を推奨します。
子機が間欠動作をする場合には、すべての子機に対して 0.1*送信機の台数
秒 以上の送信間隔を空けるように推奨しております。例えば、送信を行う子機が10台あるのなら、各子機の送信間隔は1秒以上空けてください。
ここではパルアプリ(App_PAL)に固有の機能を説明します。共通機能については、TWELITE APPS マニュアル のトップページを参照してください。
TWELITE がスリープしている間はインタラクティブモードを使用できません。
SET
ピンをGND
へ接続した状態で起動してください。TWELITE STAGE アプリと TWELITE R2/R3 は、自動的にこの操作を行います。
次のような画面を表示します。
--- CONFIG/App_PAL V1-05-2/SID=0x810e0e23/LID=0x01 ---
a: set Application ID (0x67726305)
i: set Device ID (--)
c: set Channels (15)
x: set Tx Power (13)
b: set UART baud (38400)
B: set UART option (8N1)
k: set Enc Key (0xA5A5A5A5)
o: set Option Bits (0x00000001)
t: set Transmission Interval (60)
p: set Senser Parameter (0x00000000)
e: set Event Parameter(s) (0180002A0208002A0300802A0488002A0580802A0608802A0880000A1008000A)
d: set Temperature Coefficient (0)
D: set Temperature Offset (0)
f: set Humidity Coefficient (0)
F: set Humidity Offset (0)
---
S: save Configuration
R: reset to Defaults
設定項目 | 初期値 | 備考 | |
---|---|---|---|
a | アプリケーションID | 0x67720107 | 32bit |
i | 論理デバイスID | 120 | 子機1 -100 |
c | 周波数チャネル | 16 | 11 -26 |
x | 再送回数と送信出力 | 3 | |
再送回数 | 0 | 1 -9 回、0 はデフォルト:なし | |
送信出力 | 3 | 0 -3 | |
b | UART代替ボーレート | 38400 | BPS ピンで有効化 |
B | UARTオプション | 8N1 | BPS ピンで有効化 |
k | 暗号鍵 | 0xA5A5A5A5 | 32bit |
o | オプションビット | 0x00000000 | その他の詳細設定 |
t | 送信間隔 | 60 | 1 -4095 秒 |
p | センサ固有パラメータ | 0 | |
e | 通知イベント | 0180002A 0208002A 0300802A 0488002A 0580802A 0608802A 0880000A 1008000A | 通知パルのみ |
d | 温度係数 | 0 | 環境パルのみ 0 -60000 |
D | 温度オフセット | 0 | 環境パルのみ -2000 -2000 |
f | 湿度係数 | 0 | 環境パルのみ 0 -60000 |
F | 湿度オフセット | 0 | 環境パルのみ -2000 -2000 |
各コマンドの詳細を次に示します。
a
:アプリケーションID通信を行う端末はすべて同一の値とします。論理的にネットワークを分離します。
i
:論理デバイスID複数の子機を識別する必要がある場合に設定します。
識別の必要がない、できない場合は120
としてください。識別の必要がある場合は、子機は1
-100
の任意の値に、親機は0
あるいは121
としてください。
c
:周波数チャネル通信を行う端末はすべて同一の値とします。物理的にネットワークを分離します。
x
:送信出力と再送回数電波の送信出力と、透過モードおよびヘッダ付き透過モードにおいてパケットを追加で送信する回数を指定します。
b
:UART代替ボーレートBPS
ピンをGND
へ接続して起動した場合に選択される代替ボーレートを38400
bpsから上書きします。
値は9600
/19200
/38400
/57600
/115200
/230400
から選択できます。他の値を指定すると、誤差が生じる可能性があります。
BPS
ピンを開放して起動した場合、この設定は適用されません。115200
bpsに固定されます。B
:UARTオプションBPS
ピンをGND
へ接続して起動した場合に選択される代替設定を8N1
から上書きします。
パリティはN
: 無し、O
: Odd(奇数)、E
: Even(偶数)を設定します。ハードウェアフローは設定できません。8N1, 7E2 などと設定できますが、8N1 以外の設定は未検証です。事前に動作をご確認ください。
BPS
ピンを開放して起動した場合、この設定は適用されません。115200
bpsに固定されます。k
:暗号鍵オプションビットの暗号化通信の有効化を設定した場合の暗号化鍵を32bitの16進数で指定します。
o
:オプションビット32bit の数値を指定します。各ビットに紐付いた設定を有効化できます。
対象ビット | 設定項目 | 初期 |
---|---|---|
0x00000001 | 中継機への送信を有効化 | 0️⃣ |
0x00001000 | 暗号化通信の有効化 | 0️⃣ |
0x00010000 | 子機のUART出力を有効化 | 0️⃣ |
t
:送信間隔データの送信間隔を指定します。通知パルの場合は、親機へ制御情報を問い合わせて、それをLEDの出力へ反映する間隔を示します。
p
:センサ固有パラメータハードウェアによって異なります。
e
:通知イベントイベント番号を受信した際の動作を指定します。
詳しくは通知イベントの詳細をご覧ください。
d
:温度係数0
-60000
の範囲で温度データの係数\(d\)を指定します。
0
の場合は無効です。それ以外の値では、最終的な温度を\(\frac{d}{1024}\)倍とします。
D
:温度オフセット-2000
-2000
の範囲で温度データのオフセット\(D\)を指定します。
100倍された温度に\(D\)を加算します。最終的な温度は \(\frac{D}{100}\)°C 変化します。
f
:湿度係数0
-60000
の範囲で湿度データの係数\(f\)を指定します。
0
の場合は無効です。それ以外の値では、最終的な湿度を\(\frac{f}{1024}\)倍とします。
F
:湿度オフセット-2000
-2000
の範囲で湿度データのオフセット\(F\)を指定します。
100倍された湿度に\(F\)を加算します。最終的な湿度は \(\frac{F}{100}\)% 変化します。
オプションビットの値の各ビットに紐付く設定を解説します。
00000001
:中継機への送信を有効化親機だけでなく、中継機へ向けた送信を有効化します。
このオプションを設定していない場合にも中継機を使用できますが、親機は重複して届いたパケットを排除します。このとき、パケットがどの中継機を通して伝わったのか、あるいは中継されていないのかを確かめる術はありません。
このオプションを設定していると、親機は複数の端末から受信した一つのパケットを別々に出力することができます。親機に接続されたデバイスが出力を分析することで、子機がどの端末の近くにあったのかを調べることができます。
00001000
:暗号化通信の有効化暗号化通信を有効にします。相手側の暗号化通信も有効化する必要があります。
00010000
:子機のUART出力を有効化子機のメッセージ出力を有効化します。
センサ固有パラメータの値に紐付く設定を解説します。
使用しません。
使用しません。
32bitの数値を指定します。
bit | 31-28 | 27-24 | 23-20 | 19-16 | 15-12 | 11-8 | 7-4 | 3-0 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
機能 | - | - | - | - | ATH | SFQ | SCT:7-4 | SCT:3-0 |
初期値 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
各機能は次の内容を示します。
名称 | 項目 | 内容 |
---|---|---|
SCT | サンプル数 | 加速度サンプルの数 |
SFQ | サンプリング周波数 | 加速度のサンプリング周波数 |
ATH | アクティブ検出モード | 加速度のしきい値、0 で無効 |
SCT
:サンプル数SCT
は送信するサンプル数に影響します。
ATH
を0
かつt
:送信間隔を0
以外とした場合は、間欠送信モードとなります。
SCT
の値を\(C_i\)としたとき、サンプル数は\(16C_i+16\)と表すことができます。
p | SCT | サンプル数 |
---|---|---|
0x??????00 | 0x00 | 16サンプル(初期設定) |
0x??????01 | 0x01 | 32サンプル |
… | ||
0x??????07 | 0x07 | 128サンプル |
… | ||
0x??????FF | 0xFF | 4096サンプル |
ATH
とt
:送信間隔を0
以外とした場合は、アクティブ検出モードとなります。
アクティブ検出モードでは、ATH
によって与えられる加速度のしきい値を超えたとき、直前の30サンプルに加えて直後のサンプルを送信します。
SCT
の値を\(C_a\)としたとき、直後のサンプル数は\(30C_a+30\)と表すことができます。
p | SCT | 直後のサンプル数 |
---|---|---|
0x??????00 | 0x00 | 30サンプル(初期設定) |
0x??????01 | 0x01 | 60サンプル |
… | ||
0x??????07 | 0x07 | 240サンプル |
… | ||
0x??????FF | 0xFF | 7680サンプル |
SFQ
:サンプリング周波数SFQ
は加速度データのサンプリング周波数に影響します。
p | SFQ | サンプリング周波数 |
---|---|---|
0x?????0?? | 0x0 | 25Hz(初期設定) |
0x?????1?? | 0x1 | 50Hz |
0x?????2?? | 0x2 | 100Hz |
0x?????3?? | 0x3 | 190Hz |
ATH
:アクティブ検出モードATH
はアクティブ検出モードの振る舞いに影響します。
0
の場合は無効となり、1
-F
の場合はその値をしきい値として有効となります。
p | ATH | 内容 |
---|---|---|
0x????0??? | 0x0 | 無効(初期設定) |
0x????1??? | 0x1 | 1G(非推奨) |
0x????2??? | 0x2 | 2G |
… | ||
0x????F??? | 0xF | 15G |
ATH
を1
とした場合、定置していても常にアクティブ状態となってしまいます。32bitの数値を指定します。
p | 内容 |
---|---|
0x00000000 | タップ&シェイクモード |
0x00000001 | サイコロモード |
00000000
:タップ&シェイクモードタップ(軽く叩く)やシェイク(振る)をした時にデータを送信します。
00000001
:サイコロモード6通りの上面を検出し、データを送信します。
値は最大68バイトのバイナリデータであり、16進数の文字列で表現します。
一つのイベントは4バイトで構成します。イベントの最大数は17です。
# | データ | 内容 | 備考 |
---|---|---|---|
1番目のイベント | |||
0 | uint8 | イベントID | 0x00 -0x10 |
1 | uint8 | 赤と緑の輝度 | 赤0x0? -0xF? , 緑0x?0 -0x?F |
2 | uint8 | 青と白の輝度 | 青0x0? -0xF? , 白0x?0 -0x?F |
3 | uint8 | 点滅パターンと点灯時間 | |
点滅パターン | 常時点灯0x0? , 遅0x1? , 並0x2? , 早0x3? | ||
点灯時間 | 消灯しない0x?0 , 秒指定0x?1 -0x?F | ||
2番目のイベント | |||
4 | uint8 | イベントID | 0x01 -0x10 |
5 | uint8 | 赤と緑の輝度 | 赤0x0? -0xF? , 緑0x?0 -0x?F |
6 | uint8 | 青と白の輝度 | 青0x0? -0xF? , 白0x?0 -0x?F |
7 | uint8 | 点滅パターンと点灯時間 | |
点滅パターン | 常時点灯0x0? , 遅0x1? , 並0x2? , 早0x3? | ||
点灯時間 | 消灯しない0x?0 , 秒指定0x?1 -0x?F | ||
3番目のイベント | |||
<省略> | |||
17番目のイベント | |||
64 | uint8 | イベントID | 0x01 -0x10 |
65 | uint8 | 赤と緑の輝度 | 赤0x0? -0xF? , 緑0x?0 -0x?F |
66 | uint8 | 青と白の輝度 | 青0x0? -0xF? , 白0x?0 -0x?F |
67 | uint8 | 点滅パターンと点灯時間 | |
点滅パターン | 常時点灯0x0? , 遅0x1? , 並0x2? , 早0x3? | ||
点灯時間 | 消灯しない0x?0 , 秒指定0x?1 -0x?F |
初期設定の例を示します。
0180002A0208002A0300802A0488002A0580802A0608802A0880000A1008000A
# | データ | 内容 | 値 | |
---|---|---|---|---|
1番目のイベント | ||||
01 | 0 | uint8 | イベントID | 0x01 |
80 | 1 | uint8 | 赤と緑の輝度 | 赤8 /15 , 緑0 /15 |
00 | 2 | uint8 | 青と白の輝度 | 青0 /15 , 白0 /15 |
2A | 3 | uint8 | 点滅パターンと点灯時間 | 並, 10 秒 |
2番目のイベント | ||||
02 | 4 | uint8 | イベントID | 0x02 |
08 | 5 | uint8 | 赤と緑の輝度 | 赤0 /15 , 緑8 /15 |
00 | 6 | uint8 | 青と白の輝度 | 青0 /15 , 白0 /15 |
2A | 7 | uint8 | 点滅パターンと点灯時間 | 並, 10 秒 |
3番目のイベント | ||||
<省略> | ||||
8番目のイベント | ||||
10 | 28 | uint8 | イベントID | 0x10 |
08 | 29 | uint8 | 赤と緑の輝度 | 赤0 /15 , 緑8 /15 |
00 | 30 | uint8 | 青と白の輝度 | 青0 /15 , 白0 /15 |
0A | 31 | uint8 | 点滅パターンと点灯時間 | 常時点灯, 10 秒 |