インタラクティブモードによるカスタマイズ
インタラクティブモードとは
インタラクティブモードは、TWELITE シリーズを PC へ接続して設定を行う際に利用するモードです。TWELITE シリーズを USBアダプター TWELITE R シリーズを介して PC へ接続することで、UART 通信により各種パラメータの変更を行うことができます。
TWELITE STAGE アプリの使用を推奨します。TWELITE STAGE アプリは、ファームウェアの設定や書き換えに加え、親機との送受信を評価するための機能を備えたツールです。TWELITE STAGE アプリは TWELITE STAGE SDK に含まれています。
TWELITE STAGE アプリの詳細については、TWELITE APPS マニュアルをご覧ください。
カスタム例
目的別に TWELITE DIP のカスタム例を示します。
興味のあるものを選んでお試しください。
- ネットワークのグループ分け
- 親機と子機のペアを2つ用意し、それぞれを独立して動作させます
- 低レイテンシモードの使用
- 親機と子機のペアを用意し、
DIx
→DOx
の伝送における遅延を短縮します
- 親機と子機のペアを用意し、
- ボタン押下時のみ送信させる
- 親機と子機のペアを用意し、親機のボタンを押したときだけ送信させるようにします
ネットワークのグループ分け
初期状態では、すべての TWELITE DIP が相互に通信できる状態にあります。親機と子機のペアを2つ用意した場合、親機の入力は双方の子機へ反映されるほか、子機の入力も双方の親機へ反映されます。
インタラクティブモードによってアプリケーションIDと周波数チャネルを変更し、2つのペアを同時に独立して使用できるようにしましょう。
使用する製品
TWELITE DIP | TWELITE R2 |
TWELITE 親機/子機 | USB アダプター |
超簡単!標準アプリ | - |
4個 | 1個 |
カスタムの内容
インタラクティブモードの値を次のように設定し、2つのペアをグループAとBに分けます。
- グループA
- 親機/子機
- アプリケーションID:
0xAAAAAAAA
- 周波数チャネル:
11
- アプリケーションID:
- 親機/子機
- グループB
- 親機/子機
- アプリケーションID:
0xBBBBBBBB
- 周波数チャネル:
26
- アプリケーションID:
- 親機/子機
カスタム方法
- TWELITE DIP を TWELITE R2 へ差し込み、USB-C ケーブルを使って PC と接続する
- TWELITE STAGE アプリを立ち上げ、シリアルポート選択から対象の TWELITE R2 を選択する
- メインメニューの「3: インタラクティブモード」を選択する
- 大文字の
R
を押下して、設定を初期状態へ戻す a
を押下したのち、AAAAAAAA
/BBBBBBBB
を入力してEnter
を押下するc
を押下したのち、11
/26
を入力してEnter
を押下する- 大文字の
S
を押下して、設定を適用する(TWELITE はリセットされる) ESC
を何度か押してメインメニューへ戻り、TWELITE R2 の USB-C ケーブルを抜く- TWELITE DIP を取り外し、ブレッドボード等へ差し込み、回路へ接続する
動作確認
グループAとグループBの双方を「まずは使ってみる」の片方向デジタル信号の例のように配線し、親機へスイッチを、子機へ LED を接続します。
- グループAの親機のスイッチを押すと、グループAの子機の LED だけが光ります
- グループBの親機のスイッチを押すと、グループBの子機の LED だけが光ります
グループBの子機のアプリケーションIDを0xAAAAAAAA
へ、周波数チャネルを11
へ変更します。
- グループAの親機のスイッチを押すと、2台の子機の LED がどちらも光ります
低レイテンシモードの使用
初期状態では、送信元のDIx
が送信先のDOx
へ反映されるまでに30-70ms程度の遅延が生じます。チャタリングや無線パケットの干渉を避けるための処理が存在するからです。
低レイテンシモードは、これらの処理を簡略化することで遅延を3-10ms程度に短縮します。
インタラクティブモードによって送信側の端末の低レイテンシモードを有効化してみましょう。
低レイテンシモードは、次のような場合に有用です。
- ハードウェアにチャタリングの懸念がない場合
- 入力状態をすばやく変化させる場合
使用する製品
TWELITE DIP | TWELITE R2 |
TWELITE 親機/子機 | USB アダプター |
超簡単!標準アプリ | - |
2個 | 1個 |
カスタムの内容
インタラクティブモードの値を次のように設定し、送信側(親機)の低レイテンシモードを有効化します。
- 親機
- 子機:変更なし
カスタム方法
- TWELITE DIP を TWELITE R2 へ差し込み、USB-C ケーブルを使って PC と接続する
- TWELITE STAGE アプリを立ち上げ、シリアルポート選択から対象の TWELITE R2 を選択する
- メインメニューの「3: インタラクティブモード」を選択する
- 大文字の
R
を押下して、設定を初期状態へ戻す o
を押下したのち、00000001
を入力してEnter
を押下する- 大文字の
S
を押下して設定を適用する(TWELITE はリセットされる) ESC
を何度か押してメインメニューへ戻り、TWELITE R2 の USB-C ケーブルを抜く- TWELITE DIP を取り外し、ブレッドボード等へ差し込み、回路へ接続する
動作確認
親機と子機を「まずは使ってみる」の片方向デジタル信号の例のように配線し、親機へスイッチを、子機へ LED を接続します。
- 親機のスイッチを押すと、子機の LED が光ります
- 動作は初期状態と変わりませんが、少しレスポンスが向上したことを感じ取れるかもしれません
- 親機の
DO1
と子機のDI1
へオシロスコープを接続して比較すると、その効果を確認できます
ボタン押下時のみ送信させる
初期状態では、入力状態が変化したときに送信を行うほか、1秒おきに送信します。
このとき、例えば送信側のボタンを押したまま電源を断つと、受信側の出力は残り続けてしまいます。
ボタン押下時のみ送信 設定では、送信側のDIx
がLowのときに繰り返し送信を行い、Highへ遷移しても1秒間は送信を続けます。受信側のDOx
をLowとしてから受信が途絶えた場合はHighへ戻します。
インタラクティブモードによってボタン押下時のみ送信するように変更してみましょう。
DIx
がLowのときは短い間隔で送信を続けるため、同一の周波数チャネルに送信機を増やすことは推奨しません。このオプションは1:1の通信を行う際に適用してください。使用する製品
TWELITE DIP | TWELITE R2 |
TWELITE 親機/子機 | USB アダプター |
超簡単!標準アプリ | - |
2個 | 1個 |
カスタムの内容
インタラクティブモードの値を次のように設定し、送信側(親機)と受信側(子機)のデジタル入出力の振る舞いを変更します。
- 親機/子機
- オプションビット:
0x00000100
- オプションビット:
カスタム方法
- TWELITE DIP を TWELITE R2 へ差し込み、USB-C ケーブルを使って PC と接続する
- TWELITE STAGE アプリを立ち上げ、シリアルポート選択から対象の TWELITE R2 を選択する
- メインメニューの「3: インタラクティブモード」を選択する
- 大文字の
R
を押下して、設定を初期状態へ戻す o
を押下したのち、00000100
を入力してEnter
を押下する- 大文字の
S
を押下して設定を適用する(TWELITE はリセットされる) ESC
を何度か押してメインメニューへ戻り、TWELITE R2 の USB-C ケーブルを抜く- TWELITE DIP を取り外し、ブレッドボード等へ差し込み、回路へ接続する
動作確認
親機と子機を「まずは使ってみる」の片方向デジタル信号の例のように配線し、親機へスイッチを、子機へ LED を接続します。
- 親機のスイッチを押すと、子機の LED が光ります
- 親機のスイッチを押したまま電源供給を断つと、子機のLEDは消えます(初期状態は消えない)