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2024-04-25 現在

ESP32 を使ったファームウェア開発の基礎

TWELITE SPOT のファームウェア開発に向けて、ESP32 の Hello World を試す

    ESP32 は、単体でも無線 LAN によるシステムを構築することができます。例えば、ホストした Web ページにデータを表示したり、データを WebSocket で LAN 内のサーバに送信したり、クラウドサービスへ REST API を投げたりすることができます。

    TWELITE SPOT は、この ESP32 に TWELITE を組み合わせることで、多数の小型で省電力な無線タグを利用できるようにした製品です。

    用意するもの

    環境を構築する

    1. IDE を導入する 🚛

    コンピュータに Arduino IDE 1.x を導入していない場合は、Arduino 公式ダウンロードページから Legacy IDE (1.8.X) をダウンロードのうえ、これをインストールしてください。

    2. ツールチェインを導入する 🚚

    Arduino IDE 1.x に Arduino core for the ESP32 を導入していない場合は、ボードマネージャの URL に下記を追加し、esp32 ボード定義をインストールしてください。

    https://espressif.github.io/arduino-esp32/package_esp32_index.json

    3. ボード設定を行う ⚙️

    TWELITE SPOT に合わせて、Arduino core for the ESP32 の設定を行います。

    ボード種別を選択する

    ツールバーの ツール -> ボード -> ESP32 Arduino -> ESP32 Dev Module を選択してください。

    ESP32 Dev Module の場所

    ESP32 Dev Module の場所

    ボード設定を行う

    下図と同様に設定してください。

    設定後の内容

    設定後の内容

    TWELITE SPOT を準備する

    1. フタをはずす ⛏️

    TWELITE SPOT のケース上面のフタをはずしてください。

    スイッチやコネクタ類が露出します。

    各部の名称

    各部の名称

    2. TWELITE R3 / R2 をつなぐ 🔌

    ESP32用 7P インターフェイス(ESP32 と記載)に TWELITE R3 / R2 を接続してください。

    接続例 (ESP32)

    接続例 (ESP32)

    3. USB-C 電源をつなぐ ⚡

    側面の USB-C コネクタ に 5V 電源を供給してください。

    スケッチを動かす

    Arduino では、プログラムコード/プロジェクトのことをスケッチと呼びます。

    1. スケッチを作成する 👨‍💻

    ESP32 から文字列をシリアル出力し、Arduino IDE のシリアルモニタに出力する Hello World スケッチを作成します。

    スケッチ作成画面

    スケッチ作成画面

    Arduino IDE を起動して、下記のコードを入力してください。

    void setup() {
      Serial.begin(115200);
      Serial.println("Hello, World!");
    }
    
    void loop() {
    }

    setup() の内容は起動時に一度だけ実行されます。一方、loop() の内容は際限なく繰り返し実行されます。

    2行目では、シリアルポートのボーレート(通信速度)を 115200bps に設定しています。

      Serial.begin(115200);

    3行目では、"Hello, World!" という文字列をシリアルポートに出力しています。

      Serial.println("Hello, World!");

    2. スケッチを書き込む ⚒️

    シリアルポートを選択する

    ツール -> シリアルポート メニューから、 接続したデバイス(TWELITE R シリーズ)のポートを選択してください。

    シリアルポート選択

    シリアルポート選択

    ESP32 を起動する

    ESP32 をプログラムモードで起動します。

    ESP32 リセットスイッチ EN(RST) と ESP32 ブートスイッチ BOOT を押し、EN(RST) -> BOOT の順で離してください。

    ボタンの位置

    ボタンの位置

    スケッチを書き込む

    Arduino IDE 上部の マイコンボードに書き込む ボタンをクリックしてください。

    書き込み完了画面

    書き込み完了画面

    3. シリアルモニタを開く 🖥️

    画面を開く

    Arduino IDE 右上の シリアルモニタ ボタンをクリックしてください。

    右上にシリアルモニタボタンがある

    右上にシリアルモニタボタンがある

    設定する

    シリアルモニタ画面の右下のボーレートを 115200 に設定してください。

    ボーレート設定

    ボーレート設定

    4. スケッチを動かす 🚀

    ESP32 を再起動する

    書き込みが完了したら、TWELITE SPOT の ESP32 リセットスイッチ EN(RST) を押して離し、ESP32 をリセットしてください。

    リセットスイッチの位置

    リセットスイッチの位置

    シリアルモニタを確認する

    シリアルモニタに以下の文字列が表示されたら成功です。

    Hello, World!
    Hello World に成功した様子

    Hello World に成功した様子