逆F型アンテナの実装
逆F型アンテナの実装に関する注意事項
逆F型パターンアンテナ(TWELITE-SMD-ANT-REVF)の電波認証について注記事項を記載します。
リファレンスデザインを下記にて公開しています。
monowireless/PCB_REF_DESIGN_KICAD: Reference Schematic/PCB design data for KiCAD
要件
以下の条件を満足すること。
- 設計データ通りのパターン、スルーホールにより配線すること
- 設計データ中の変更禁止(配線禁止, DO NOT WIRE)領域を変更しないこと
- 指定のプリント基板であること
- プリント基板製造業者へは 1mm 厚を指定してください
- (1mm 以外の基板厚が必要な場合はこちらを参照下さい)
- 誘電率の関係でガラスエポキシ(FR-4)を指定します。他の材料は不可です
- 層構成は両面または4層です
- レジスト色、シルクの指定要件はありません
- 設計通りの製造・実装であることを確認していること
- 一般的に引用される公差を超える設計のずれが無いこと
- 無線モジュールが実装が適切であること
設計と性能
GND面積
逆F型アンテナは、逆F形状のエレメント部と、モジュール直下のGNDパターンから構成されます。GNDパターンの面積が性能に大きく影響します。最適な大きさは 20x20 ~ 40x40mmです。
配線
逆F型は、外部への配線にも影響を受けやい性質があります。例えば、GND面にコイン電池ホルダーを配置し、外部配線無しといった無線タグ (TWELITE CUEなど) は理想に近い性能が得られます。
GND面に一部配線を行う場合は最小限にとどめてください。例えば1本だけ通す程度であれば、ほとんど影響はありません。
性能評価
お客様が設計された基板での無線性能(利得など)について、測定するサービスを提供しています(有償)。
特に逆F型パターンアンテナについては、親基板や配線状況によって期待される性能を下回る場合があります。測定することで設計上おおよそ妥当な数値に入っているかどうかを判断できます。
お客様の方針で、最大利得等の性能評価を厳格に行う必要がある場合は、公的な計測結果が得られるサイト(認可事業者など)による計測を実施してください。
認可状況
日本国内
対象モジュール
- TWE-L-WX
- MW-R-WX
要件
上記要件を満足すること
北米 (FCC)
※ 海外認可については、お客様自身により適合性について十分ご確認ください。
対象モジュール
- TWE-L-WX
要件
- 上記要件を満足すること
- その他(表示要件)などは FCC の要件を参照すること
欧州 (EU)
※ 海外認可については、お客様自身により適合性について十分ご確認ください。
対象モジュール
- TWE-L-WX
要件
- 上記要件を満足すること
- その他(表示要件)などは CE の要件を参照すること
その他の地域
認可対応無し。
基板厚について
本設計において基板は FR-4 1mm に指定されています。この基板厚は電波認証での認可の根拠であるため、指定外の基板厚の場合、認可外となります。
ただし、日本国内認可に限り以下の基板厚でも認可されています。
- t=0.5mm (当社で取得済みの海外認可での利用は不可)
- t=0.8mm (当社で取得済みの海外認可での利用は不可)
- t=1.6mm (当社で取得済みの海外認可での利用は不可)
アンテナパターンがt=1mmで最適化されているため、僅かながら特性が変化します。ただし変化は多くの場合ごく軽微です。理想GNDサイズに基づく基板上での特性パターンでは 1~3db 程度変化が見られます。